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sk「えー？つまんないじゃん！」
ab「何言ってんの。佐久間も明日仕事でしょ？
たしか、スタジオに10時入りとか言ってなかった？」
佐久間のスマホを手に取って手際よく操作をすると、佐久間の顔の横にポンとそれを置いた
ab「8時にアラームセットした。お風呂入ったり、何やかんやするでしょ？」
sk「んふふぅ〜。いつもあんがと」
もう目も開けられないぐらい酔いと眠気で意識がフワフワしてる様子の佐久間
ab「俺も帰るね？」
長居したら本当にヤバくなりそうで、床に置きっぱなしだったカバンを肩に掛けた
sk「ん〜。」
俺の声掛けに対しての返事なのか分かんないけど、ベッドに大の字で寝転がってる佐久間に『じゃあね』と返そうとしたときだった
sk「今日すっげー楽しかったなぁ‥‥
翔太、また会ってくれるかなぁ‥‥
会いてぇなぁ‥‥」
その言葉に、俺の喉の奥が引つった
せっかく忘れてたのに‥‥
ab「さっきまで会ってたじゃん。もう会いたいの？」
sk「会いたいに決まってんじゃん。
10年だよ？連絡とれなくなってさ、すげぇ寂しかったもん
理由も聞きたかったけど、取り敢えずこれまでの10年間の穴埋めはしたいなぁって」
ab「なんだよそれ‥‥」
ずっと前から確信はないけど、佐久間はもしかしてって疑いたくなるような時がたまにあった
それに気づきたくなくて、佐久間から本心を聞ける勇気もなくて、素知らぬ顔して今までやってきた
やめて‥‥
嬉しそうに翔太の事、語らないで
ab「またいつでも会えるよ。グループ作ったでしょ？」
そんな事も言えなくて、また思ってもない事を口にしてる
sk「阿部ちゃんも一緒だよ？」
なんで、やめてよ
そんなの生き地獄じゃん
ab「たまには俺抜きでも良いんじゃない？」
sk「えー！ヤダ！つまんないじゃん！」
佐久間が唇を尖らせた
思わず小さなため息が漏れる
詰まるつまんないだけの問題にしないで
俺の気持ち考えてよ
俺の気持ちに、気づいてよ‥‥
・
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作者名：shiro | 作成日時：2022年11月6日 21時
