夕暮れの海と君 (ページ1)

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後悔と悲しみと怒りページ1

ねえ...
もう一度君に会いたいって言ったら､君は笑う？

電車に揺られ30分｡そこはあまり人気のない海｡
あの日も行く場所なくてなんとなく電車に乗って､駅の名前が面白かった､なんて理由で降りたら目の前が海で｡2人の思い出の場所｡

隣にはいつも君がいた｡俺の横で楽しそうに笑う君が愛おしくて仕方なかった｡
そんな君はもう隣にはいない｡

俺は電車を降り､真っ直ぐ海に向かう｡夕暮れの海で人気がない｡あの時は､馬鹿みたいに､歳と時間を忘れてはしゃぎ回って､めっちゃぬれたっけ(笑)その後に一年記念にケーキ買って帰って食べたんだよなあ｡美味しそうに食べるあの笑顔､可愛かったなあ｡
その後はあまーい夜を過ごして次の日なんて昼まで寝ちゃって｡朝ごはんという名の昼ごはんでパン食べたなあ｡

でももう君はいない｡その思い出も全部過去でしかない｡

｢なにやってんのやろ…ほんと｣

気づいたら涙が溢れていた｡君の笑顔も､思い出も､温もりも全て残っていて｡好きだと確信したあの日から今日の今日まで､喧嘩もたくさんしたけど嫌いになったことなんてなくて｡大好きが増える一方で｡

｢なんで俺を置いていったん…ゲルたんっ｣

あの日俺に言ったよなあ？ゲルたん

『のっくんは寂しがり屋さんだから､1人になんてしないよ！』

嘘やんか｡ゲルたんの嘘｡そんな冗談､ほんまきついで…｡

馬鹿みたいに大泣きする俺にそっとハンカチを差し出してきた青年がいた｡