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オリエンテーションが終わる頃
テヨンくんに声をかけられる。
『よければこの後カフェ行かない？』
「？、うん。良いよ」
『やった！』
他の同級生の子たちと喋る暇もなく、テヨンくんの誘いで大学近くのカフェに連れ込まれる
『何がいい？』
「え、うーん、自分で頼むよ」
『強引に誘ったから、何がいい？アメリカーノ？』
「うん」
スマートに会計をしてコーヒーをくれた
「テヨンくんありがとう。でも、気にしないで…私も久しぶりにお喋りしたかったから」
テヨンくんこんなに積極的になったんだ。
私の知らないテヨンくんばかりが見えてきて、離れていた時間の長さを感じる。
それもこれも好きな人…いや、もう今は彼女なのかもしれない人の影響なんだろうな
こんなに明るくてよく笑うテヨンくんを私は知らない
「高校でね、テヨンくんの噂よく聞いたよ」
『え？なにそれ』
「近くの芸術高校に彫刻みたいな男の子がいる！って話」
「その後友達みんなで学校に行って見に行こうって話してたんだよ」
『え？Aいたの？』
「ううん、私は帰ったの」
『あ、そうなんだ。Aの高校の子よく見かけるなと思ってたけどお友達だったんだ』
「うん、、迷惑かけてごめんね」
『あ、いや、大丈夫』
「すごく人気だよ。うちの学校でもかっこいいって」
『そうなんだ…なんか急に人が集まり始めて困ったんだよ。そのうち減ったけど…あーあれは噂だったんだ』
「すごかったよ」
『Aはなんで来てくれなかったの？』
純粋な目をして聴くテヨンくんにどきりとする
「テヨンくんの学校ってすごく綺麗で可愛くてかっこいい人も多いから圧倒されちゃって、行ったんだけど途中で帰っちゃったの」
『そんなことないと思うけど？』
「それは、テヨンくんがその環境に属してるからだよ。なんか自分がそこに居るのが恥ずかしくなるくらい別世界に感じたなー」
『えー会いたかったのにー！』
「テヨンくん沢山告白されたでしょ？」
『うーん、まあ。でも、好きな人がいるって言ってたし…そんなに』
「っつ、そうなんだ」
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作者名：えむ
| 作成日時：2023年3月23日 20時
