手を伸ばせば (ページ32)

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彼女を多分、他生徒以上に

見てしまってる、そんな自分が

心の片隅に潜んでいること。

そして、自分はどうしたらいいのかってこと。

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守ってあげたい気持ちが時々顔を出して

彼女に触れたくなる瞬間があること。

でも、所詮先生と生徒。

やってはいけないって理解してて、

世間に受け入れられないことも解ってる。

そんな、俺の理不尽ともいえる話に、

目の前で静かに相槌をうつ大ちゃん。

そう……

だって俺は見てきたんだ。

同じような体験をして、

あんなに人が変わったようになった

大ちゃんの姿…。

あの時の大ちゃんは、

俺たちが何を言っても全く聞き入れなくって、

結局、頭がピカイチよくって、

どんな所へ進学するんだろうって思っていた

目の前のコイツは

人生を、1度棒に振って…

今、俺の後輩となって

こんなところにいるんだからな。

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俺は、そんな大ちゃんに相談して、

先の見えない結末に

アドバイスしてもらいたかったのかも、

しれないな…

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