mk hc : 可憐なあの子は ページ19
Haechan side
今日も適当に、一番後ろの席で教授の話を子守唄に一眠りしてさて帰ろうかと講堂から出て適当に歩いていると、見慣れた姿が目に入った。
「あ、あれ持ってくるの忘れちゃった」
JN「今度でいいよ」
「ごめんね」
焦ったように謝る彼女に優しい笑顔を向けるジェノ。仲のいい友人と自分の好きな人との関わりに不思議に思いつつ、 あれ とはなんなのか。深く考えようとしたところで自分にとってプラスになるような話ではないと思い深堀りするのをやめた。
HC「Aちゃんとジェノ〜」
「ヘチャン？今日授業あったの？」
HC「あったよ〜ん。ラインしたじゃん」
「寝坊しちゃったから…見てなかったかも」
深掘りはしなくてもムカつくもんはムカつくので、ジェノと話すAの間に思い切り割って入ってやった。綺麗に手入れされた髪から如何にも高そうな、甘いのにしつこくない香りを香らせながら振り返って俺を見上げるその顔は、可愛さや綺麗さの中に少しの苛立ちが含まれているように感じる。わざとらしく笑ってラインしたじゃん〜なんて言えば首を傾げて可愛子ぶってる姿すら愛おしいと思うなんて、俺はなんて重症なんだ。
HC「ジェノと仲良かったっけ？」
「少し仲良くなったの」
HC「少し、ね」
「用事あるから行くね」
綺麗な柔らかい笑みは消さないまま俺に手を振るから、背中を向けて歩き出すAの手を掴む。振り返った顔は俺を迷惑そうに思っているような視線で、俺が今この子を困らせてると思ったら気分が良かった。
HC「今日夜行ってもいい？」
「用事、ある？」
HC「ある」
「そう、でもごめんね」
少し見えた苛立ちはまたすぐに隠されて、あっという間に綺麗な笑顔で背中を向けて歩いていった彼女。
RJ「マジでお前が遊ばれてるとかウケるわ」
HC「遊ばれてねーよ！」
RJ「完璧に遊ばれてんだろ、返事返ってこないんだろ？」
HC「おん。しかも三日な」
ケラケラ笑いながら話を聞くロンジュナは マジでおもしれ〜 なんて言ってるけど。
俺だってなかなか遊んでる方で。大学内の可愛いって言われる子は関係を持った子が多いし、バ先や飲みで知り合う子とずるずる関係が続いたりする。みんなそんな俺に、必死になるのに。
あの子はあんなに可憐で、綺麗なのに俺よりも遊んでる。ふら〜っと寄ってきたと思えば朝にはいなくなってたり、よく分かんねえ先輩の家から出てきたり。彼氏じゃないのに、ムカつくし嫌なんだよな。
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ノエ(プロフ) - ryo1022wonwoo07さん» コメントありがとうございます。@noeneol で出てくると思います。鍵垢ですので、フォローリクエストを送っていただけると有難いです！ (2022年9月19日 16時) (
レス) id: 62593b029f (このIDを非表示/違反報告)
ryo1022wonwoo07(プロフ) - コメント失礼します。Twitterのアカウント教えていただきたいです。 (2022年9月19日 1時) (レス) id: 64391cb650 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノエ
| 作成日時：2022年7月2日 21時
