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「雅貴君て、手が早いね」
食料調達には、暇そうにしていた三男坊に白羽の矢が立った。雅貴君がいた“行ってやんなよ”と言ったのに眠そうに目を伏せながら生返事をした広斗。
まさか、本当に来てくれるとは。
「あー、早えよ。お前そのうち喰われんじゃね」
「そこは、助けようとかないの？」
「じゃあ。俺と居ればいいだろ」
それ、他の人が聞いたら勘違いするよ。広斗は面倒そうに欠伸をした後、ポケットに手を突っ込んで先を行ってしまう。バイクだと荷物持てないので歩きです。
思い付いた様に振り返った広斗が、私の短い横髪を少し手で掬うと目を細める。
「なに？」
「染めた事あんの？」
「ないよ」
「伸ばした事は？」
「昔は伸ばしてたかな、喧嘩するには邪魔でさ」
何とも女らしくない理由にか、広斗は、ふっと笑って手を離す。そしてまた、背を向けて歩き出すと言った。
「また、伸ばせば」
「え？」
「別に」
MUGENはもうない、私に喧嘩をする理由もなくなったと思う。琥珀が見つける事が今の私の目的だから。髪を伸ばしてみても、いい…かも。
暫くして目の前にスーパーが見えて来た。山王とは違って大型スーパーだから何だかワクワクして広斗を追い越して駆け出す。入り口でカゴを持つと、追い付いた広斗にカゴを奪い取られてまた抜かされた。そんな背中を追い掛ける。
「なに買うの？」
「今日はハンバーグにしよっかな」
「いいな、それでいくか」
ハンバーグで嬉しそうにするなんて可愛いとこあるじゃないか。付け合わせも買って、取り敢えず日持ちする野菜は買っておこう。
「広斗、お酒は？」
「ん、いる」
「お菓子は？」
「いらね。A買えば」
「買っちゃお」
「自分が食いたくて聞いたろ？」
「バレたか、」
ぺろり、と舌を出すと広斗は鼻で笑ってお酒をカゴに入れた。私もお菓子を取りにお菓子のコーナーへ言った。好きなお菓子を二つ棚から取ると、広斗を探して歩く。レジの近くでパートのおばさんと何やら話す広斗を見つけて近付くと、広斗はうんざりした顔をしてパートのおばさんは私を見ると何故かぱあっと明るい笑顔で言った。
「あら、可愛い奥さんじゃないの！
今、旦那さんに商品の場所を聞かれてね！いいわね、旦那さん格好良くて！私もあと三十若ければ…」
ぺらぺらと喋り出すパートのおばさんに苦笑い。私は逃げる様に広斗の手を引いて会計へ。
「旦那さんだってさ」
「るっせ。嫁」
二人して吹き出して笑った。
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テトラ(プロフ) - れおなさん» 喜んで頂けて嬉しいです！これからも良かったら読んでやって下さいm(_ _)m (2016年12月11日 11時) (
レス) id: 7f7b42d4ef (このIDを非表示/違反報告)
れおな - ホントにそうですよ！笑こんな、イケメン兄貴がいたら自慢になるし、いいことありすぎて！更新、ありがとうございます!! (2016年12月11日 8時) (レス) id: 3a84a667db (このIDを非表示/違反報告)
テトラ(プロフ) - れおなさん» うちのお兄ちゃんでもいいと言っていただけたら有難いですm(_ _)mコメントありがとうございます！ (2016年12月8日 8時) (レス) id: 7f7b42d4ef (このIDを非表示/違反報告)
れおな - キャーーー!!雅貴ーー!!広斗もいいですけど、雅貴もいいですね！ (2016年12月7日 18時) (レス) id: 3a84a667db (このIDを非表示/違反報告)
テトラ(プロフ) - れおなさん» れおなさん、お久しぶりです！期末テストお疲れ様ですm(_ _)mコメントは下さるだけで有り難いです！はい、共に買いましょう！デーブイデーを！笑 (2016年12月1日 19時) (レス) id: 7f7b42d4ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tetoratora0216 | 作成日時：2016年11月25日 18時
