検索窓
今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:14,786 hit

。4 ページ5

獄都の館に戻ってから肋角さんに長期任務の報告を済ませ、部屋に戻り浴衣に着替える






動きやすいので部屋着として浴衣を着用している。自分で着るのにも随分と慣れたものだ







食堂で久々の晩酌をしつつ


彼女のことを思い返してみる







「はぁーあ」





深いため息








本来、魂を成仏させるのは獄卒の仕事ではない



獄卒は、現世で悪さをする亡者を捕え 裁きを受けさせるのが仕事だ



実質、それ以外は管轄外となってしまうため手出し禁止とされている







「あらあら、あなたがため息なんて珍しいわね」








「キリカさん...」





「しかも晩酌中に。もしかして恋でもしちゃった?」




「あーーー....そうかもしれません」





困ったように笑って返すと

驚いた顔をするキリカさん





「あらあら、現世の女の子かしら」




「そう...ですね」




まさか幽霊だとは言えるはずがない


それとなく濁して伝える





「どうしても気になってしまって

彼女が困ってるのにおれはあまり助けてあげられないから」




「んー...そうねぇ」





空になったコップに酒を注ぎながら、少し笑ってキリカさんはこういった






「そういうときはね、花を渡すのがいいと思うわ」





「花、ですか?」




「そう!」



にこ、と笑って続ける





「女の子にお花が嫌いな子なんていないでしょ?

きっと喜んでくれるわよ



それにもしかしたらその子に力を与えるきっかけになるかもしれない。



ね、どうかしら」





「そうですね、そうしてみようかな」







「まさかあの木舌くんが、ねぇ」




ふふ、と笑ってキリカさんはまた厨房へと消えてしまった









「花、かぁ」



キリカさんの注いでくれた分をぐいっと飲み干してから自室に戻った









「んーーーーー」




程よく酔いのまわった頭で考えてみる



花かー...そういえば佐疫がこの前花の話をしていたような気がする...






「明日あたり聞いてみようかな」









大きく一つあくびをすると、目を閉じた

。5→←。3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (39 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
16人がお気に入り
設定タグ:獄都事変 , 木舌 , 恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

月宮 - この話を読んで、とても感動しました!!続編書いてください!お願いします! (2017年10月9日 19時) (レス) id: f4c0172fdb (このIDを非表示/違反報告)
白鳩 - 感動しました!続編書いてください!お願いします!<(_ _)> (2017年2月11日 14時) (レス) id: b94160b3d3 (このIDを非表示/違反報告)
鏡月 - 泣けます:(T-T):今後どうなるか知りたいです (2016年5月3日 14時) (レス) id: fa9e7fd0b8 (このIDを非表示/違反報告)
てとら(プロフ) - swksさん» わぁぁぁぁコメントありがとうございます!!!!気になっていただけて嬉しいです(´;ω;`)あと数話で完結予定なのですがなかなか更新できず申し訳ないです!!もう少しお待ちください!! (2016年4月2日 17時) (レス) id: 56c156c5fc (このIDを非表示/違反報告)
swks - つづきが・・・・続きが気になりますぅ〜どうかどうか続きを〜〜 (2016年3月29日 22時) (レス) id: b2424ffcad (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:てとら | 作成日時:2015年10月11日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。