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それから少し、懐かしい話もしつつ
彼女も俺もバイトがあったので店を出た
その帰り道







「じゃあまた何かあったら連絡するわ」





「うん。ねぇ、レトくん」




「ん?なに?」







「私、レトくんにバレンタインのチョコ渡してあげたこと、あったでしょ」







「あーそうやな。もらったもらった。
俺の人生初のバレンタインチョコ!」









「あのときね、」









"私、レトくんのことが好きだったの"









そういって笑う早川さん




その笑顔はこれまで見てきた彼女のどんな笑顔よりも切なくて



綺麗に見えた









「....え、っと...」







「ごめんね、こんな時に。
困らせちゃうよね」






「いや、でも、今はちゃうやろ?
あの時はまだ中学生やったしそれに」









「今でも好きって言ったら、どうする?」









俺の言葉を遮るようにそういう早川さん

その言葉に、心臓がドクドクと動くのを妙にリアルに感じた









「ほんとはね、こんなこと言うつもりなかったの
でも幸せそうなレトくんを見てたら


ちょっと、困らせたくなっちゃった」







ふふ、と笑う彼女はどこか悲しげで







なにこれ、こんなんゲームの中でしかないような展開だって思ってた





どうしちゃったの、どうしたらいいの、俺









「でも、....あの、俺...」




「今返事聞こうなんて思ってないから安心して?」






レトくんが彼女に振られてからでも遅くはないでしょ?
私のとこに逃げてくればいいじゃん。
慰めてあげるからさ









そう言って、彼女お得意の悪戯っ子みたいな笑顔を見せてくれる







「...もー、なんで俺振られる前提なんよ」







なんとか笑って返したが、内心どうしたらいいかわからずパニックだ







「えへへ、でもその方がまだ可能性あるじゃない?」








じゃ、またね








そういってさっさと歩き出してしまう早川さん









昔から変わってないなぁ
切り替えが早いとこ、とか
こういうわりとあっさりしてるとことか






よしよし、と頭をなでられた瞬間がフラッシュバックする








俺は...









答えはもう決まってる、はずなのに。

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みのり・*・:≡( ε:)(プロフ) - コメントするのは初めましてです!右京さん原作ということであり前から読んでいたのですが最後まで面白かったです!まだ完結ではないということなので続編楽しみにしています!更新頑張ってください! (2016年6月15日 23時) (レス) id: 140d56c136 (このIDを非表示/違反報告)
てとら(プロフ) - 黒縁。さん» ふおおおお!!コメントありがとうございます!!(´;ω;`) 気になっていただけていて嬉しいです!!とても励みになります、更新頑張ります!! (2016年2月11日 11時) (レス) id: 56c156c5fc (このIDを非表示/違反報告)
黒縁。 - あああああ!!あの後の二人がとてつもなく気になります…!!更新頑張ってください!!続き待ってます(*´˘`*) (2016年2月8日 16時) (レス) id: 18c742507c (このIDを非表示/違反報告)
てとら(プロフ) - 右京大河#ポン酢さん» ありがとうございます!!こんなに嬉しいコメントまで....感激です(´;ω;`) 更新がんばります!! (2016年2月6日 22時) (レス) id: 56c156c5fc (このIDを非表示/違反報告)
右京大河#ポン酢(プロフ) - 読んでてアップルパイ食べたくなるぐらいレトさんとデートしたくなりました( 笑 )1読者として更新楽しみにしてますので頑張ってください(●´ω`●)! (2016年2月6日 13時) (レス) id: 883254d15d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てとら | 作成日時:2016年1月31日 19時

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