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ラウールが白雪組を出ていってしばらくして、佐久間がいないことに気づいた。
一緒にゲームをしようと部屋に誘いに行ったが、姿が見えず。どこかにいるんだろうかと姿を探すけど、どこにも見当たらない。
あれ？と思いながら佐久間が慌てて探していると、そこに阿部と向井が合流する。
そして完全に白雪組にラウールの姿がない事が確認出来て、深澤にいないことが告げられた。
紫「ラウがいない？」
桃「いない。部屋にもどこにも。一応俺らの部屋も探したけど、どこにもいない」
佐久間からそう聞いた深澤は、みんなの止める声を聞かずに部屋を飛び出した。
外に出ると、雨が降っていて。白雪組に置かれている傘が減っていないのを見て、ラウールが傘をささずに外に出たことがすぐに分かった。
だから深澤も同じように、傘をささずに外に出た。そしてラウールの姿を探す。
紫「ラウ！！ラウール！！」
ラウールの名前を叫びながら、深澤は走り回った。周りに訝しげに見られようが、そんなことどうでもよかった。
早くラウールを見つけて抱きしめたい。安心したい。ただそれだけだ。
どれだけ走っていただろうか。走りすぎて少し疲れて、歩みがゆっくりになる。そしてふと深澤が顔を上げると、公園に1人立つラウールの姿が目に入る。
紫「ラウ！」
深澤がラウールの名前を呼び、公園の中に入る。ラウールは深澤の姿を見ると、慌てて逃げようとした。
紫「待って！ラウール！！」
深澤が必死になって呼び止めたので、ラウールも立ち止まる。
紫「ラウ。帰ろう」
白「……どこに？」
紫「どこにって、」
白「記憶のない僕が一緒にいたら、迷惑でしょ。いない方がいいって思ってるんでしょ」
紫「ラウ、」
白「僕のこと、追い出そうとしてるんでしょ」
紫「ちがっ」
白「本当は迷惑だったんでしょ。記憶のない僕と一緒に暮らすのは。……うそつき」
紫「え？」
白「うそつき！！ずっとはなさないでいるっていったのに！！」
そう叫んだラウールを、深澤はただ驚いたように見つめた。ラウールも、自分が口にした言葉を聞いて混乱している。
なんで今、自分は深澤に対して「うそつき」と言ったのか。
こんらんする。あたまがいたい。
急に頭を抱えて苦しみ出したラウールを、深澤は慌てて抱きしめる。
紫「ラウ、ラウ！！」
深澤が自分を必死に呼ぶ声を聞きながら、ラウールは目を閉じた。
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アーサー(プロフ) - ラウちゃんが修学旅行に行っちゃう話が見たいです！ (2022年10月27日 8時) (
レス) id: 94981e7597 (このIDを非表示/違反報告)
未彩季(プロフ) - ななさん» 作者様が忙しく更新されていません (2021年3月15日 22時) (レス) id: 719acb52df (このIDを非表示/違反報告)
なな - いきなりのコメントすみません！この小説は完結したのですか? (2021年3月6日 22時) (レス) id: ce1229467a (このIDを非表示/違反報告)
うどん(プロフ) - リクエストお願いしても宜しいですか？屋敷に敵襲がやって来て、皆の前で白さんが人質に取られて倒れてしまうほど傷付けられたのを見てしまい、暴れまくるというお話がみたいです！ (2020年9月5日 23時) (レス) id: ed9b238989 (このIDを非表示/違反報告)
芽那(プロフ) - ありがとうございます！ (2020年9月3日 20時) (レス) id: b51a0fe72c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーちゃ
| 作成日時：2020年7月22日 17時
