★ ページ21
白「何でもないよ」
緑「ほんと？」
白「ほんと。阿部ちゃんはどうしたの？」
緑「ちょっとお腹すいてさ、」
阿部はそう言うと、冷蔵庫を確認する。そしてゼリーを見つけると、冷蔵庫の中から取り出していた。
早く居間の方に行ってくれ。その願いも込めて、ラウールは阿部をじっと見つめる。
阿部は、ラウールの視線を不思議に思いつつも居間に行こうとした。しかしすぐ、ラウールが後ろに何かを隠していることに気づく。
緑「ラウール。うしろ、何隠してるの？」
白「っ、なにもないよ、」
緑「嘘。ちょっとどいて」
ラウールは必死に隠そうとしたが虚しく、阿部におかゆの存在を知られてしまう。
緑「これ、ラウールが作ってくれたの？俺らの為に」
白「そうだけど、でも、味が濃くて美味しくないから」
ラウールはそう言ったが、阿部は気にすることなくおかゆを1口食べた。ラウールはすぐに吐き出すと思っていたが、阿部は美味しそうに笑う。
緑「美味しいよ。風邪ひいてて、味覚がちょっと麻痺してるから。味濃い方が美味しい」
白「え？」
緑「美味しい。ちょっと舘と康二も呼んでくるわ」
阿部はそう言うと、2人を呼びにキッチンを出た。そしてしばらくすると、宮舘と阿部と向井の3人がキッチンに来た。
宮舘と向井もラウールの作ったおかゆを1口食べて、美味しそうに笑った。
赤「美味しいよ、ラウール」
橙「ほんまやで。優しい味がして美味しい」
3人に褒められて、ラウールはちょっと泣いてしまった。
涙を拭おうとラウールが目に手をやると、宮舘が赤くなっていることに気づく。
赤「ラウール。手が赤いけど」
白「あ。そう言えば、鍋に当たったんだった」
緑「それなら早く冷やさないと！」
阿部が慌てたようにしてラウールの手を冷やす。そして冷やした手を、宮舘が手当してくれた。
赤「作ってくれたのは嬉しいけど、あんまり無理しないでね」
橙「ラウが怪我するのは、俺ら嫌やからね」
緑「でも、本当にありがとう。3人で食べるね」
そう言って3人は、ラウールの作ったおかゆを分け合って食べきってくれた。
その事を、仕事を終えて帰ってきた5人に自慢げにラウールは話した。
ラウールの話を聞いて、3人を羨ましく思った5人はラウールに手作りのおかゆを強請ったのは言うまでもないだろう。
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アーサー(プロフ) - ラウちゃんが修学旅行に行っちゃう話が見たいです！ (2022年10月27日 8時) (
レス) id: 94981e7597 (このIDを非表示/違反報告)
未彩季(プロフ) - ななさん» 作者様が忙しく更新されていません (2021年3月15日 22時) (レス) id: 719acb52df (このIDを非表示/違反報告)
なな - いきなりのコメントすみません！この小説は完結したのですか? (2021年3月6日 22時) (レス) id: ce1229467a (このIDを非表示/違反報告)
うどん(プロフ) - リクエストお願いしても宜しいですか？屋敷に敵襲がやって来て、皆の前で白さんが人質に取られて倒れてしまうほど傷付けられたのを見てしまい、暴れまくるというお話がみたいです！ (2020年9月5日 23時) (レス) id: ed9b238989 (このIDを非表示/違反報告)
芽那(プロフ) - ありがとうございます！ (2020年9月3日 20時) (レス) id: b51a0fe72c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーちゃ
| 作成日時：2020年7月22日 17時
