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「なァなァ、Aさんは神ちゃんとは友だちなん?」
重岡さんの言葉に頷きかけた時、
「え、付き合ってんじゃないん?」
「ええ!?」
藤井さんのまさかの質問に思わず大きめの声を上げてしまう
何を言ってるんだこの人は
急になんっ…まって、顔が良いな。良すぎる。
否定しようと藤井さんを見上げるとあまりの顔の良さに黙り込んでしまう。
美の暴力とまで言えるなほんとに。
つい関係の無いことを考えてしまう頭を振り、
「いやいやいやいやいや!無いです!ほんと!仲良くしていただいているお友達、です…」
神ちゃんに迷惑かけちゃいけないと思って全力で否定した。
自分で口にしたのにショックを受ける私がいて。
最後の方は消え入るぐらい小さい声だった。
思わず神ちゃんの方を見ると目が合って
何か言いかけてたけど、そのタイミングで神ちゃんの携帯が鳴る。
『…電話出てくるわ』と廊下に出てしまった。
あのとき何を言いかけてたんだろう
友達を全肯定する内容だったら、平常心でいられなかったかも。
神ちゃんは、友達。神ちゃんからすれば、友達。
どんなに期待しても、その事実は変わらない。
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作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=ssecret777&scr=novel/tetetetetete1... 作成日時:2019年11月2日 14時