キスフレ (ページ33)

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が、しかし。
そのまま神ちゃんは寝てしまったようで、そこにあるお顔からは規則正しい寝息が聞こえてくるだけ

「心臓に悪い…」

一線を越えることはなかったけど、寝落ちしなかったらあのまま？
そういうお友達になってたの？
てかもう既にキスする友達ではあるんだけど。
これが世にいうキスフレなんですか。わかりません。

なりたかったのはそういう友達じゃなくって彼女だったんだけどなあ
おこがましかったかあ
考えても神ちゃんの意図は読み取れないまま。
また前と同じように、何も意味なんてなかったんだと自分に言い聞かせて眠りについた。

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～♪～♪～♪

『んん…』

「ん…」

神ちゃんのアラームで目が覚める
本人は手探りでスマホを見つけ、止めたあとぼーっとして動かなくなってしまった
私も体を起こして時計を見る。
もう10時かあ。

『………おはよお』

「…おはよ」

『…いまなんじい？』

「10時。神ちゃん仕事は？」

『…おひるにまねーじゃーむかえにくる～』

「じゃあもう準備しなきゃだね」

眠いことが一目瞭然な顔に笑みがこぼれる
顔トロットロの言葉デロッデロじゃん

『なあにわらってんの』

「ふふ、眠そうだなあって」

『めーちゃねむい』

目を擦りながら体を起こしたあと、まだ笑みがこぼれてる私の口に自分のを重ね、改めておはようの挨拶をした。