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「あれ、てか眼鏡なんだ」
『運転中はこれないとみえへんねん〜』
「へえ〜、似合うね」
『おだてても飴しかあげやんで』
「飴はくれるんじゃん」
『Aちゃんは運転すんの?』
「ん〜?」
『あ、免許ない?』
「や、そのうち買うつもりではおる」
『ちゃ、免許売ってへんねん』
「30万ぐらいで売ってるって聞いた」
『30万払って免許取るねん』
同じこと言うてる人おったわ、仲良くなれるんちゃうとオススメされる。
いや、どこのどいつだよ別にいいわ。
久方ぶりに会って、しかも運転中で、眼鏡かけてる神ちゃんなんてトキメキでしかなくて。
ふざけた会話をして心を落ち着かせる。
窓の外に目をやると夜だからか車や歩行者も少なくて、今芸能人とドライブしてますよって感じ。知らないけど。
こうゆうとこを撮られちゃうのかなやっぱり。
え?いや撮られちゃうのかなやっぱりじゃないじゃん。まずいじゃん、帽子とか被ってくればよかった。
神ちゃんに不安げな視線を投げると
『ん〜〜?』
となんとも抜けた声が返ってきた。
呑気だな。可愛い。
「ねね、神ちゃん普通にドライブしてるけど大丈夫?気づかれたりしない?帽子とかマスクとかしてきた方が良かった?」
急に焦った顔で話し始めた私に『ああ〜』と納得した声を出して、大丈夫やでえと笑う。
『服も目立たんようにしてるし、髪色もコロコロ変わるからかして街で気付かれたりしやんねん俺』
「え、そうなの?」
『うん、やから心配せんでええよ』
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作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=ssecret777&scr=novel/tetetetetete1... 作成日時:2019年11月2日 14時