消えてしまう前に、もう一度。- 2 -

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「はぁ！お疲れ様！」

「うぃー」

「頑張ったね」

帰り、ナムジュンさんは寄るところがあると言って、ユンギが運転することになった。

──パァァアンｯ

お腹に響くような低い轟音に窓の外を見上げると、それはそれは美しい、花火が空に打ち上げられていた。

真っ暗闇に輝く美しい花。

胸がぽかりとあたたかくなった。

「ねぇ見て、花火。綺麗だねぇ」

そう言うと、ユンギはバックミラーで、ジミンは直接窓の外を確認して、同じようにふっと笑った。

「あ、そうだ！来年はさ、私のライブで打ち上げようよ、花火」

「は、めちゃめちゃ金かかんじゃん」

「頑張って稼ぐからー！」

いいんじゃない、と微笑むジミン。口を尖らせてるけど、しょうがねぇなと呟くユンギ。

「三人で見たいな。頭の上に咲く、おっきな花火」

うん、と優しく笑う二人。

あたたかくて、柔らかい時間が過ぎていく。

色とりどりに変わる花火が、透明な窓に色をつけて輝く。