記憶2 ページ12
カカシside
綱手「Aの父親は病気で亡くなってしまい、その後母親は精神的におかしくなってしまったらしい。
それで、Aの目の前で首を切って死んだ。」
カカシ「目の前で？」
首、、。
綱手「あぁ、Aがまだ5歳の頃で、それがショックで顔を忘れたようだ。」
父さんを頭に思い浮かべる。
綱手「まぁそれだけでなく、母親は元々両親がいなかったそうだが、父親の母はおかしくなったAの母親を毛嫌いしていて、自ら命を絶ったあと、【お前の周りの人間は死ぬ。私は死にたくない】と施設に入れたらしい。」
カカシ「ひどいですね•••。」
綱手「大人になって婚約もしていたそうだが、その恋人の両親からは【親のいない子はだめ】と言われ婚約破棄になったり、親友が亡くなったあとは、その親友の両親から【お前が死ねばよかった】と言われ続けたと。」
カカシ「そんな時にこの世界に来たって訳ですね。」
綱手「あぁ、まるで辛い人生から救い出すようにな。しかしなぜ記憶が•••。」
カカシ「ま、そんな辛いこと忘れちゃったほうが良いってことでしょ。」
綱手「しかし、思い出してしまった時が怖いな•••。」
カカシ「怖いとは？」
綱手「お前も気持ちは分かるだろう。Aは時を経て少しずつそれを受け入れていったんだ。急に全てを思い出すと耐えられないかもしれない。」
確かに、耐えられないどころか、死を選ぶ可能性も、、。
カカシ「そういえばさっきの話で思い出したんですけどね？Aも首に切ったような傷跡があるんですよ。」
綱手「何かの任務でついたのか？」
カカシ「いや、俺もそうかと思ってたんですけど、違うらしくて。俺が最初に見たのは波の国に行った時に浴衣着てて、額当てを首にしてなかったんで見えたんです。」
綱手「そういえば風呂の時に見たような•••あたしも色々調べてみる。また何かあれば報告しろ。」
カカシ「はい。よろしくお願いします。」
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作者名：てた | 作成日時：2019年6月2日 11時
