チームワーク4 ページ7
カカシside
多少無理やりな気もするが、これもチームワークか、とお邪魔することになった。
この子の家には天井近くまである壁一面を隠すような大きな本棚があり、そこはたくさんの本が並べられていた。
医術に関しての本が多いな•••。
確か綱手様の弟子入りを果たしていたんだっけ。
どれほどの実力かは知らないが、本のボロボロな具合を見ると相当勉強したんだろう。
他には術に関しての本や、歴史本、ん•••
写輪眼についての本•••？
「うん！本読むのが好きなんだ。子供の頃はそうでもなかったんだけど最近は•••、あっ」
子供の頃？何を言ってるんだろうこの子は。
少し焦った様子で言うがそんな本は聞いたことがない。
その後の返答も明らかに目が泳いでいたし最後はスルーだった。
何かを隠しているのか？
キッチンに向かい、この子が洗ったお皿を拭いていく。
カカシ「で？俺にきて欲しかった理由ってなんなの？」
「•••カカシさん、あたしの名前知ってます？」
カカシ「ん？花入Aでしょ。」
「あたしのこと、名前で呼んでくれたことなかったんで、悲しくて。」
カカシ「••あぁ。」
確かに、君やらこの子やらで名前を呼んだことがなかった。
別にわざとではないが、無意識のうちだったんだろう。
「あたしなにか嫌われることしたんでしょうか？その写輪眼を無理やり見ようとしたことは確かに悪かったですけど•••。」
カカシ「なーんでそれ知ってんの？」
「あの時、止められたけどチラッと見えたんです。赤い目が。そっちの目から涙がこぼれたことも、何かの病気のせいかと思って調べたんです。
それで医術の勉強を始めたんですけど、前例になくて。
それで調べていくうちに写輪眼にたどり着いたんです。」
この子が医療忍術を学ぼう思ったのは俺がきっかけだったのか？？
カカシ「俺の目が•••きっかけだったんだ？」
「はい。あの時、カカシさんの弟子入りは出来なかったけど、あの出来事があったおかけで、綱手様の元で学ぶことが出来ました。本当に感謝してます！」
俺の目を真っ直ぐに見つめてそう話すこの子の笑顔はとても眩しかった。
カカシ「そっか。•••A、片付けも終わったし先に戻るよ。」
「はい！ありがとうござ••••あっ！名前！！」
カカシ「俺の甘いの苦手だからコーヒーでよろしく。」
カカシside終
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作者名：てた | 作成日時：2019年5月17日 23時
