パン屑56個 ページ9
『宝石商、もう一度寄れ』
ｺﾝ｢⋯んふ♪気に入ってくれた？いいよぉ〜｣
今度は、俺の座る肘掛に両手を着き見下ろす様にする
⋯見下ろされるのは気に入らないな…
そんな事を思いながら腰を引いてやると、素直に膝に座った
ｺﾝ｢え〜？バレたら殺されそ〜⋯｣
『綺麗な髪に、深い瞳…整った顔｡完璧とも言えるな
加えて、着こなされたこの正装…ただ1つ、俺の好みに反する』
そう言って、例のブローチを手に取る
繊細だが、所々が粗く 雑に作られた物だと分かる
この中に仕込まれたマイク共々壊す勢いで踏み潰すと
硝子のような音を立てて砕けた
『ネケ、装飾箱を』
Na｢⋯⋯⋯｣
素直に従い、一等煌びやかな箱を出すNakamu
中には、数時間前に俺が作ったブローチが幾つか鎮座していた
『そうだな…腕試しと行こう｡まだ始まらないんだろう？』
ｺﾝ｢まだだねぇ…｣
『このブローチ、格別に力を入れて作ったんだ
なんの宝石が使われているか、分かるか？』
そう言って見せたのは、スズランを模したブローチ
銀の縁取りと、クォーツに埋め込んだアクアマリンが輝く
そしてその真ん中には、小さなダイヤが眠っていた
『全て当てられたら、お前にくれてやろう』
ｺﾝ｢ほんとに〜？うーん……
縁は銀、花の形してるのは…クォーツ？だけじゃないか…
中の水色は……サファイアにしては薄いから…アクアマリン！｣
『ほう…終わりか？』
ｺﾝ｢まさか！この輝きは見逃すわけが無いよ〜ダイヤでしょ？｣
さすが、と言うべきか…
ブローチは保険で作ったため、彼等には教えていない
知っているのはNakamuとスマイルだけ
それなのに、そこまで当てるとは…
矢張りこいつも、幹部と言うだけの目は持っているらしい
『ふっ…正解だ｡お前にはこっちの方が良く似合う』
ｺﾝ｢やったぁ〜｣
『これは好きにしろ
商人にやるもよし、自分のものにするも良し｡お前の物だ』
そう言ってやれば、いそいそとブローチを胸元につける
⋯思った通り、黒いブローチよりもよく似合っている
Na｢⋯主…ずるい……｣
ｽﾏ｢俺らだって…｣
『ん？ははｯ、そうだな｡お前らも好きに付けたらいい
1つだけ、好きなものを選べ』
そんなやり取りは台本にはなかったはず…
ただ本音が零れたか、時間稼ぎのアドリブか…
どちらにしろ、金の価値しかない物で暇が潰せるなら、いい
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_teto__teto_(プロフ) - とくめいさん» コメントありがとうございます｡一段落着いたら、カウントをパンの個数にするのも、ありですね…とくめいさんも、体調気をつけてください｡これからも是非、よろしくお願いします (2023年3月2日 18時) (
レス) id: 81bd52e713 (このIDを非表示/違反報告)
とくめい - コメント失礼します。続編きちゃーー！！パン屑でパンが作れそう(？)体調に気を付けて下さいね！^^このお話がもっと評価されますように… (2023年3月1日 17時) (レス) id: e3803de454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：_teto__teto_ | 作成日時：2023年3月1日 16時
