パン屑54個 ページ7
一礼して、商人が出ていく
それを見届けて、髪に隠れたイヤカムに手を当てる
機械音と同時に聞こえてきたのは、ブルーの声だった
ﾌﾞﾙｰ｢"兄ちゃん、どう？経路はありそう？"｣
『あぁ…どれい達は別口から入ってるだろうからな…
ステージの奥に、所謂搬入口がある筈だ』
ﾌﾞﾙｰ｢"⋯うん、あるね｡ならAプランでどうかな、みどりさん"｣
ﾐﾄﾞ｢"コンちゃん来るのﾏﾄｳ
裏からなら、コンちゃんの情報も欲しいｼ…"｣
ブルーは、現場に出たコンタミの代わりに付いてもらった
断られると思ったが、顔を合わせたブルーは
昼間とは違う面構えだった為、大丈夫だろう…と思うしかない
『ナカム、スマイル｡少し耐えろ』
ﾅｶ｢わかってます…｣
ｽﾏ｢⋯でも、やっぱりここにいる……声が近い｣
『そうか…鎖外すぞ』
ﾅｶ｢このままでも良いですよ｡いざとなれば、千切れるし…｣
『⋯嫌な思いさせてまでそんな事する程畜生じゃねぇよ』
そう言って、彼等の首元に手を伸ばす
簡単に外れた鎖とは裏腹に、彼等の顔色は変わらない
やはり、潜入の為とはいえこんなことするんじゃなかったか…
椅子に腰かけ、ぞろぞろと入ってくる人間を眺めていると
ふと扉が叩かれる
返事を返さなくても開かれた向こうには
商人と、面布で顔を隠した人物が立っていた
｢すみませんねぇ、日雇いですので今夜はこいつしか…｣
『⋯腕は？』
??｢大丈夫ですよ〜
その日暮らしでも生きられるだけの腕はしてますからねー｣
よく知った声だった
面布の下でどんな顔をしているか考えると、笑えそうだ
緩みそうな表情筋を引き締めて"そうか"と無愛想に返す
許可だと受け取った商人は 面布をした男を残して去って行った
ちらりと男を見れば、口元に人差し指を添え
自分の左胸元のブローチを指さす
経験だけが詰まった頭は、それが何かを瞬時に理解した
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_teto__teto_(プロフ) - とくめいさん» コメントありがとうございます｡一段落着いたら、カウントをパンの個数にするのも、ありですね…とくめいさんも、体調気をつけてください｡これからも是非、よろしくお願いします (2023年3月2日 18時) (
レス) id: 81bd52e713 (このIDを非表示/違反報告)
とくめい - コメント失礼します。続編きちゃーー！！パン屑でパンが作れそう(？)体調に気を付けて下さいね！^^このお話がもっと評価されますように… (2023年3月1日 17時) (レス) id: e3803de454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：_teto__teto_ | 作成日時：2023年3月1日 16時
