パン屑88個 ページ41
『瘴気…』
俺の口から零れた言葉は、酷く掠れていた
信じたくない、信じられないという思いからか…
その言葉を吐いた口には、酷い後味だけが残っている
ﾄﾓ｢うん、そう｡突如村の真ん中に、瘴気を纏った魔法石…
通称魔瘴石が聳え立ったんだって｡村の半分はそのまま…
たまたま漁とか狩りに出てた人達は助かったんだけどね｣
ﾗ｢はーーー…で、原因は？｣
ﾄﾓ｢分からないんだ、何も…こんな事前例もないしで……｣
ﾗ｢予兆とかはなかったん？｣
ﾄﾓ｢管理機構では何も感知してなかった
残った村民に話を聞いたら、少し変な事は言ってたけど…｣
そこまで言って、言葉が途切れる
理由は、何となく分かる気がした
それは、俺も子供達にしてきた事だから
『⋯憶測でも仮説でもいい｡知ってることは教えて下さい』
ﾄﾓ｢⋯⋯そうだね…隠してても意味ないし…
魔瘴石が出る数週間前から、村民の夢に精霊神が出て来てたらしい
それも、皆が口を揃えて"怒っていた"って…｣
ｺﾝ｢精霊神の怒りを買うなんて、人間に出来るのかなぁ…｣
精霊神はその名の通り、神と同格の存在
生命の始まりを祝福し 終わりを憂う
こちらが望まなければ干渉はしないし
逆に望めば、時として応えもする
そんな曖昧な存在が、自我を持ち人間に怒りを向けたと…
ｷｮ｢夢、ねぇ…人間の精神に干渉するよーな精霊神なんて
割と限られるんちゃう？管理機構に資料ないんです？｣
ﾄﾓ｢いや…寧ろありすぎるくらいかな……｣
ﾚｳ｢行ってみたりは？｣
『辺りは瘴気で、人間どころか草木も生きられないだろうな』
ﾚｳ｢あぁ…｣
抑々瘴気は、黒魔術…
負の効果を齎す魔術に使われた魔力が溜まって出来るものだ
しかし黒魔術は、加護をつけた魔法石では使えないうえに
管理機構で厳しく取り締められている筈
加護なしの魔法石での魔術は、術者の魔力を大量に消費するし
下手すれば自分の命を落とす事にもなる
ましてや、魔法石その物を使わないとなればその負担は言わずもがな…
つまり、魔瘴石を瞬時に作り出す程の黒魔術を使うとなると
ただの魔術師ではない、と言う結論になる
ﾄﾓ｢"精霊魔神"達にも確認して回ってるんだけど
まず前提として、皆"人間に関与する理由がない"んだよね…｣
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_teto__teto_(プロフ) - とくめいさん» コメントありがとうございます｡一段落着いたら、カウントをパンの個数にするのも、ありですね…とくめいさんも、体調気をつけてください｡これからも是非、よろしくお願いします (2023年3月2日 18時) (
レス) id: 81bd52e713 (このIDを非表示/違反報告)
とくめい - コメント失礼します。続編きちゃーー！！パン屑でパンが作れそう(？)体調に気を付けて下さいね！^^このお話がもっと評価されますように… (2023年3月1日 17時) (レス) id: e3803de454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：_teto__teto_ | 作成日時：2023年3月1日 16時
