パン屑80個 ページ33
そよそよと風に揺れる葉を眺めていると
何処からか声が聞こえた
自分に向けられているのか、それともただの独り言なのか…
語り主が見えぬ手前、判断は出来ない
ーそれでね あのね
ーｸｽｸｽ
ーふふ あの子がね
シャボン玉が弾けるような 小さな小さな声
幼い子供の様な声が何処からともなく聞こえている
心地好い声は、安心を引き出し 微睡みを覚えた
ーあの子 いいね 可愛いね
ー可愛い とてもいい子ね
ー私達と同じ目ね
不意に聞こえたそんな言葉
目を開けると、Aの手元に集まる小さな光が見えた
触れたり、昇ったり、凭れかかったりしているのが
何となくわかる
悪戯に指を動かしてやると、喜ぶ様に辺りを飛んでいる
ーねえねえ あのね
ーあの子 欲しいの
『⋯ダメだ｡あいつは、俺の子だ』
ーそっか
ーそうなのね
ーだからとても可愛いのね
ふよふよと漂う光は、楽しそうに飛び回る
彼等に見えているのか見えていないのか…
そこはさほど気にする事でも無い
もしも見えていないのなら
ただAが独り言を言っているだけに見えているのだろう
『どうだ？有りそうか？』
彼等がAを見ていた事に気付くと、Aから声をかけた
彼等の手には数本の小枝が握られている
それを見ると、Aは腰を上げた
『ん、良いな…どれも上質だ』
Na｢なんか…なんとなく、これだけ違って見えて…｣
ｷﾝ｢俺も…綺麗というか……なんか…なんだろw｣
ｷﾘ｢これあれですか？
自分の魔力と似たやつは、特別に見えるって事すか？｣
『あぁ、その通りだ』
Aは枝を一見すると、満足そうに笑った
作り物でない笑顔はすぐに消えてしまったが
あまり見ない表情に、彼等も少し嬉しくなった
『じゃあ次だ｡魔法石に加護をつける
お前らに合いそうな魔法石を幾つか持ってきたから好きに選べ』
ｸﾗﾝ｢わ…すごく、綺麗…｣
ﾗｽﾞ｢これ！これクランお姉ちゃんと同じ色！｣
キラキラと光る石を前に、2人が楽しそうに声を弾ませる
敷かれた布の上に並べられる石は様々だった
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_teto__teto_(プロフ) - とくめいさん» コメントありがとうございます｡一段落着いたら、カウントをパンの個数にするのも、ありですね…とくめいさんも、体調気をつけてください｡これからも是非、よろしくお願いします (2023年3月2日 18時) (
レス) id: 81bd52e713 (このIDを非表示/違反報告)
とくめい - コメント失礼します。続編きちゃーー！！パン屑でパンが作れそう(？)体調に気を付けて下さいね！^^このお話がもっと評価されますように… (2023年3月1日 17時) (レス) id: e3803de454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：_teto__teto_ | 作成日時：2023年3月1日 16時
