パン屑79個 ページ32
『⋯お前ら、明日からは術学が始まる
俺が言ってた分はもう済ませてるんだろうな？』
Br｢言ってた分？｣
ｷﾝ｢何も聞いてないですけど…｣
『⋯⋯⋯⋯Nakamu？』
Nakamuに出した指示が行き渡ってないのを感じ名前を呼ぶ
目に見えて肩を震わせるNakamuは
視線を逸らすようにそっぽを向いた
『はぁ…らっだぁ、俺はまだ動けないのか？』
ﾗ｢ん？んー…まあいんじゃない？｣
ﾚｳ｢ダメだよ？！少なくとも点滴取れるまで絶対安静！｣
『取れたら大丈夫か？』
ﾚｳ｢えぇ…まあ、少し体見てからかな……｣
『ならそれまで俺の色素版見てろ
何となく頭に残った色だけでいい｡後で教えてくれ』
何処からか浮き出た色素版に、6人が目を輝かせる
この程度、魔術を理解していれば…と思ったが
彼等の環境を考えると、そうもいかなかったのだろう
暫く、彼等の声を聞きながら点滴を眺める時間が続いた
⋯⋯
⋯
点滴が取れて数日、レウクラウドからの許可が降りると
Aは6人と、ラズとクランを連れてとある森に来ていた
そこは旧世界から存在する "不変の森"と呼ばれていた
生息するのは、既に絶滅したとされる生物達
この森では、どういう訳か人間は魔術が使えなくなる
必然的に動植物は人間より上位になる
その為、この森の生物達を乱獲する事も出来なければ
この森で命が絶えることも無い
まさに神聖と言える森に、皆が目を輝かせていた
『凄いだろ｡草木も生き物も、空気も綺麗なんだ』
ﾗｽﾞ｢⋯⋯すごく、ねむたくなる……｣
ｸﾗﾝ｢大丈夫？辛かったら私が背負うよ｣
ラズが眠たそうに目を擦りながらそう言った
Aを筆頭にした他の6人は、見た事のない動植物を観察しながら一際存在感を放つ大樹に辿り着いていた
『⋯久し振りだな…』
大樹に手を添え、愛おしそうに見つめるA
一瞬だけ泣きそうに顔を歪めると、目を逸らして皆を見た
『今からお前らには、杖の加護石を作ってもらう
材料は既に集めてあるが…枝だけ自分で選べ』
Br｢はいせんせー｣
『なんだ？』
Br｢どーやって選ぶの？｣
『お前達の直感で選べばいい｡見れば分かる筈だ』
辺りを見渡すも、そこには沢山の小枝が落ちている
そこから、定義もなしに選べと言われると
皆一様にして 頭に疑問符を浮かべた
『そうだな…色素版を見た時の事を思い出せ
そうすれば、きっと間違いなく見抜ける』
それだけ答えると、Aは大樹の木陰に腰掛けた
それを合図に、皆散り散りになり 辺りを散策し始めた
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_teto__teto_(プロフ) - とくめいさん» コメントありがとうございます｡一段落着いたら、カウントをパンの個数にするのも、ありですね…とくめいさんも、体調気をつけてください｡これからも是非、よろしくお願いします (2023年3月2日 18時) (
レス) id: 81bd52e713 (このIDを非表示/違反報告)
とくめい - コメント失礼します。続編きちゃーー！！パン屑でパンが作れそう(？)体調に気を付けて下さいね！^^このお話がもっと評価されますように… (2023年3月1日 17時) (レス) id: e3803de454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：_teto__teto_ | 作成日時：2023年3月1日 16時
