パン屑71個 ページ24
時が少し遡り、月が空に浮かぶ時間
国境の璧門には、錚々たるメンバーが揃っている
国王を筆頭に並ぶ幹部
いつぞやにAと刃を混じえたフードの男
そして、みどりの足元に隠れるラズが、その先の闇を見つめる
時折兵士やみどりが、何かを国王に伝えるが…
その顔は険しくなる一方だ
不意にラズが、1歩外へ出た
連れ戻すようにみどりが手を伸ばすも、空を切る
ラズは1人で先々と歩いて行き、軈て何かを待つように座る
抱き締めようと腕を広げていると、その腕に何かが飛び込んだ
同時に鼻を掠める、獣臭と鉄臭さ
一足早く、レウが駆け寄った
ﾗｽﾞ｢⋯大丈夫｡大丈夫だよ……もう、怖くない｣
抱き締められるのは、白い毛並みの狼だった
その歯はラズの前腕を噛み、血が滴っている
狼を撫でていると その向こうから見覚えのある人影が駆け寄る
｢皆！！Aさんが！！！｣
1人を背負いながらそう言うのは、仲間を助けに行ったNakamu
そこに、名前を呼ばれたAの姿はない
代わりに、後ろからは土に塗れた狼が続く
らっだぁが手を横に払うと、その姿は人型になり…
彼等を保護するようにと指示が下された
⋯⋯
⋯
Nakamuの記憶を頼りに即席の隊が組まれ
みどりの使役するゴーストの元へ向かう
その間も誰かと連絡を取るらっだぁ
表情がころころ変わるのは、良い事なのか悪い事なのか…
誰も分からない
Na｢もうすぐのはず！！｣
ﾚｳ｢ねぇ！コンちゃんとも連絡繋がらないけど？！｣
ﾐﾄﾞ｢裏口から逃げてるﾊｽﾞ…｣
ﾗ｢みどり、視界入って｡きょーさん、そっちはどう？｣
ｷｮ｢"5人ともよー寝とるわ｡敵襲もなし"｣
ﾗ｢おっけ、そのまま警戒よろしく｣
レウに支えられながら、みどりが視界を探る
暫く走り見えてきた廃墟
以前まで子供達が住んでいた家に似ているそこは
つい最近壊れたのか、辺りに砂埃が舞っていた
ﾐﾄﾞ｢⋯ﾀﾞﾒ…Aさんの視界、ﾐｴﾅｲ…｣
ﾗ｢⋯コンちゃんは？｣
ﾐﾄﾞ｢コンちゃんはﾐｴﾀ｡なんか、紙ﾐﾃﾀ｣
その報告に安心したのか、らっだぁは溜息を着く
直後には命令が下され、辺りの捜索が始まった
らっだぁとレウクラウド、みどりとラズ、Nakamuは待機
兵士は各々で小隊を作り動いていた
しかし、時折聞こえる地鳴りでまともに捜索は進まない
一際崩壊が目立つ場所に着くと、らっだぁは空を見上げた
白み始めた空に、雲が輝いている
こちらの気も知らずにゆっくりと流れる雲
今日は晴天になりそうだった
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_teto__teto_(プロフ) - とくめいさん» コメントありがとうございます｡一段落着いたら、カウントをパンの個数にするのも、ありですね…とくめいさんも、体調気をつけてください｡これからも是非、よろしくお願いします (2023年3月2日 18時) (
レス) id: 81bd52e713 (このIDを非表示/違反報告)
とくめい - コメント失礼します。続編きちゃーー！！パン屑でパンが作れそう(？)体調に気を付けて下さいね！^^このお話がもっと評価されますように… (2023年3月1日 17時) (レス) id: e3803de454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：_teto__teto_ | 作成日時：2023年3月1日 16時
