パン屑69個 ページ22
突き立てていた大剣を引き抜き、肩に背負って一気に詰める
力魔法を付与した上で壁ごと切り裂くと、指先を掠めた
その断片からこぼれる屑は、人では無いことを確信させた
『ほらみろ、所詮人形｡人の擬似物
魔力を持とうが、人格を持とうが…人にはなれない』
ﾌｨ｢⋯貴方は、私より人の心がありませんのね
私も、傷つきますわよ？｣
『ない心のどこに傷がつくのか、教えて欲しいなぁ？』
出来るだけ魔力を抑えて、それでも僅かに流して…
そんな微調節をしながら戦うのは、割と好きだ
冷静な思考を求められるから
難しいほど燃える
強さを求めるなら分かるだろ？
怒りを買ったせいか、攻撃が先程よりも重たい
と言っても、避けられないものを流すだけ
闇雲に魔術ぶっぱなしても、俺自身には当てられない
それだけの経験も、実力もない木偶人形だから
『諦め悪いなぁ？
てめぇにくれてやる心臓なんざ持ち合わせてねぇんだよ』
ﾌｨ｢頂こうなんて思ってませんわ｡奪うだけですもの｣
足が欠けても、腕が捥げても、死ぬ事の無い人形
際限がない戦いは終わるのだろうか
否、終わらせなくてはいけない
彼は約束を結んだから
『"ゾルフ·ラーキィ(力の洗礼)"』
大剣に魔術を付与して、同じように切り掛る
フィーラは避けも流しもせず、それをまた正面から受ける
重たい大剣が、フィーラを叩き切る
刃先から入り込んだ魔術が、ヒビを作って流れた
瞬く間に全身に拡がったヒビは、精巧に作られた髪の先まで
流れ着くと、爆発するように弾けた
ﾌｨ｢あラ、すごいワ…｣
それでも尚、フィーラの魔力は途切れない
明らかに、何処か別の所へと繋がっているのを感じる
その先を探ろうとすると同時に、2人を覆っていた檻の天井に
大きな穴が空いた
断面を見るに、明らかに魔術によるものだと推測できる
ぽつんと浮かぶ人影に意識が持っていかれたせいか
足元の魔法陣への反応が遅れた
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_teto__teto_(プロフ) - とくめいさん» コメントありがとうございます｡一段落着いたら、カウントをパンの個数にするのも、ありですね…とくめいさんも、体調気をつけてください｡これからも是非、よろしくお願いします (2023年3月2日 18時) (
レス) id: 81bd52e713 (このIDを非表示/違反報告)
とくめい - コメント失礼します。続編きちゃーー！！パン屑でパンが作れそう(？)体調に気を付けて下さいね！^^このお話がもっと評価されますように… (2023年3月1日 17時) (レス) id: e3803de454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：_teto__teto_ | 作成日時：2023年3月1日 16時
