パン屑64個 ページ17
みどりの言葉に若干理解が置いていかれたが…
何か策があるのだろうと信じて、ナイフを下ろす
それを良いことに、パーカーの男は突っ込んできた
⋯だと思ったよ…
抵抗せず、そのナイフを正面から受ける
血色のいい首筋に、赤い線はよく映えた
先程とは違うことに気付いたのか、パーカーの男は退屈そうに
ため息をついて、今度は目を釣りあげた
??｢なんや、遊んでくれへんのなら殺すで｣
『⋯俺の仲間だ｡代われ、とさ』
イヤカムを外して手渡すと、警戒しながらも手に取る
⋯どういう状況なんだよ、これ……
パーカーの男は、何度か言葉を交わした後、みどりの名前を口にした
話している様子を見るに、知り合いなのだろうか…？
だとしたら、無駄に魔力を消費したことになる…
というか、傷が痛い
喉元を的確に狙った一撃…殺意も上等
動きや、手に馴染んだ武器を見るに、相当な手慣れか…
血の伝う首を緩く抑えながら、檻の2人に目をやると
心配そうにこちらを見ていたのが分かった
話はまだ終わらないらしく、あーだこーだと言い合っている
それを後目に2人の傍に寄ると、警戒はどこへやら…
すぐにこちらに寄ってきて、傷を抑えるように手を重ねた
『⋯心配か？w俺は簡単には死なねぇよ』
｢⋯そりゃ、目の前であんなんされたら…｣
｢死んじゃうかと思ったよ〜……｣
『ははwそーか｡それは悪い事したな』
血の着いてない方の手で頭を撫でると、嬉しそうに擦り寄る
⋯人狼は皆こういうものなのか…？
そんなことを考えながら、屍と化した商人を弄る
腰から奪った鍵を幾つか試していると、カチリと歯切れのいい音がして、檻がその口を開けた
『俺は行くぞ｡他の奴らを探さねぇと』
｢⋯一緒に行っていーの？｣
『好きにしたらいい』
｢2人は…一緒にいるのか？｣
『そうだな…あの2人はうちの国に身を置くことにしたらしい』
簡単にそう話していると、2人の目が俺の後ろを捉えた
振り返る前に、頭に伸びていた手が2人に止められる
パーカーの男は、止められるとは思わなかった様で
驚きと嬉々とした声を上げていた
??｢あんたが何者か分かったわ
あんさ、こんくらいのちぃこいの見とらん？ウチのやねん｣
『⋯⋯桃色の目か？』
??｢そーそー！｣
2人と1緒にステージに上げられた奴か…
1番…誰が落としていたかな…
そう思ってぐるりと倉庫を見渡すと
突然大きすぎる程の声が耳を突いた
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_teto__teto_(プロフ) - とくめいさん» コメントありがとうございます｡一段落着いたら、カウントをパンの個数にするのも、ありですね…とくめいさんも、体調気をつけてください｡これからも是非、よろしくお願いします (2023年3月2日 18時) (
レス) id: 81bd52e713 (このIDを非表示/違反報告)
とくめい - コメント失礼します。続編きちゃーー！！パン屑でパンが作れそう(？)体調に気を付けて下さいね！^^このお話がもっと評価されますように… (2023年3月1日 17時) (レス) id: e3803de454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：_teto__teto_ | 作成日時：2023年3月1日 16時
