パン屑60個 ページ13
ｺﾝｺﾝｺﾝ
下げられる檻を横目に、扉を向く
初めに出迎えた商人がまたも顔を覗かせた
満足そうに笑うその裏で、どんな事が行われているか…
考えただけで胸糞悪い
｢お客様！本日はありがとうございます！
早速商品の受け渡しを行いたいのですが、よろしいですか？｣
『⋯いや、待ってくれ｡まだこの子の分を決めていない』
｢おや！申し訳ありません…
2つ競り落されましたのでてっきり…どんな物をお求めで？｣
そう言われるが…特徴をそのまま伝えれば怪しまれる
しかし、聞かれた以上何か返答しなければいけない
どうしようかと頭を捻って居ると、スマイルが裾を引いた
ｽﾏ｢俺、見てみたい…見て選びたい｣
『そうだな…それがいい、頼めるか？』
｢ぁー…｣
『気に入ったのがあれば…
ネケは2人買ったし、2人は買っていくぞ』
｢！わかりました、話を通してきますのでお待ちを！｣
そう言って、慌ただしく出ていく
約1億の価値が2人、今日の合計で4人売れれば
この商売元も利益になるだろう
⋯最も、それは俺らが此処を潰すまでの僅かな時間だが…
ｺﾝ｢⋯口が上手いんだねぇ｣
『さぁ？こいつらの我儘を叶えたいだけだ』
2人の頭を撫でてやれば、嬉しそうに目を細める
⋯そんな演技は教えたつもりないんだが…
どこで覚えて来るのやら…
そんな戯れをしていると、声がかけられ 裏に案内される
じわりと感じる魔力
デジャヴを覚えたのは、きっとみどりのゴーストのせいだろう
監視役にと裏に廻らせているはず…
｢お客様、本日は特別で御座いますからね…
くれぐれも、問題だけは起こさないで下さい｣
『あぁ、心得ておこう』
守るとは言わないがな
2人に繋げた鎖を引きながら歩いていると
先程競り落とした檻が隅に置かれているのに気付いた
中の2人は、鎖が外されたらしく
互いの手が届くように寄り添ってみえる
『ネケ、おいで』
Na｢！なに？｣
Nakamuを抱き寄せて、耳元で小さく囁く
『2人に、知らないフリをする様に伝えろ｡加えて、威嚇もな』
Na｢⋯えへへ、俺も主大好きだよ！｣
商人が不信そうに見ているのに気付いたのか そう返すNakamu
笑顔のまま口を閉じたNakamuは、2人に伝える
Na｢"この人は大丈夫｡助けてくれる人だよ
ただ怪しまれたらヤバいから、知らないフリして警戒して"｣
一瞬目を見開くと、目尻を釣り上げ
こちらから離れるように身を小さくする2人
⋯演技とはいえ、警戒されるのは…少し寂しいな
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_teto__teto_(プロフ) - とくめいさん» コメントありがとうございます｡一段落着いたら、カウントをパンの個数にするのも、ありですね…とくめいさんも、体調気をつけてください｡これからも是非、よろしくお願いします (2023年3月2日 18時) (
レス) id: 81bd52e713 (このIDを非表示/違反報告)
とくめい - コメント失礼します。続編きちゃーー！！パン屑でパンが作れそう(？)体調に気を付けて下さいね！^^このお話がもっと評価されますように… (2023年3月1日 17時) (レス) id: e3803de454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：_teto__teto_ | 作成日時：2023年3月1日 16時
