story21 ページ28
〜過去〜
私はいじめられていた。いじめられていたけど私には仲が良い友達がいた。その友達が彩里だった。
彩里はいつも休み時間になると私のクラスにきて心配してくれた。帰りは一緒に帰った。下校中は相談に乗ってくれたりしてくれた。
ある日、疑問が生まれた。それは“いじめの主犯は誰なのか”ということ。
私は帰りに彩里に聞いてみた。「いじめの主犯って誰なのかな」と。そして、彩里は学校に来なくなった。
噂で聞いた。「彩里はいじめの主犯だからバレないために不登校になった。」と。
そんなわけない。だって彩里は私を助けてくれたし相談にも乗ってくれた。あんなに優しいのだから“いじめの主犯”なわけない。
ずっとそう願っていた。
だけど違った。久しぶりに彩里は学校に来た。彩里は同じように助けてくれたし相談にも乗ってくれた。だが、帰りは一緒に帰れなかった。1人で帰っている途中、忘れ物に気づき、学校に戻った。教室に行き、忘れたものを取って帰ろうとしたら話し声が聞こえた。聞こえた先はアゴラ(少人数教室)だった。聞こうと思い、耳をすませた。彩里の声が聞こえた。
彩里「明日はどうするw?」
いじめっ子c「私ー!最近、ストレス溜まってるからさw」
彩里「おっけー!私が主犯だってバレないようにしてね」
全員「りょーかい」
どういうこと?本当に主犯は彩里なの?そんなわけない…だって彩里は……全部全部演技だって言うの?…友達ごっこったわけ…?バカじゃん。
ガラッ
えっ…?
彩里「え…A…A…これはね、違うんだよ…頼まれたんだよ…主犯に…」
『頼まれた…?』
彩里「うん…バレそうだから主犯をやれって…私ね、絶対そんなことしない!だから…これからも友達でいて…」
そうだったのか。頼まれたんだ。主犯に。許さない。
『そうなんだ…うん!これからも友達だよ!』
彩里「ありがとう!A!」
私は、それからずっといじめられた。でも、彩里は助けてくれた。
そして、卒業の日、私は呼び出された。彩里に。
彩里「今まではね、演技だったんだよ。全部、友達ごっこなんだよ。」
『え、嘘だよね…?』
彩里「ごめん、嘘じゃない。私はね、いじめの主犯なんだよ。」
『それじゃ、なんでそんな優しい感じなの…?』
彩里「心の中ではお前が大っ嫌いなんだよ。」
『彩里…』
彩里「私の名前を呼ぶな。その声を聞くだけで吐き気がする。」
意味わかんないよ。
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はるか(本名) - 感動した!スッゴイはまった!何回も読み直した! (2022年9月24日 3時) (レス) @page36 id: a73cb3bc09 (このIDを非表示/違反報告)
酢飯の晩ごはん - すっっっっっっごいメンヘラ感しますね (2022年7月3日 19時) (レス) @page39 id: ac6aa7b69b (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ - とっても面白いです!!コメントくれると嬉しいです! (2022年5月1日 14時) (レス) @page10 id: b5d794afb7 (このIDを非表示/違反報告)
かの - 泣きました。 (2021年5月9日 11時) (レス) id: 2d409698c0 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン - 落ち無しがいいです (2021年5月5日 17時) (レス) id: fa129e6f86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みとと | 作成日時:2019年7月2日 23時