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時透 「…買ってくれたの?」

A「うん。…気に入らなかったらごめんね。」


すると彼は優しい笑顔を見せた。


時透 「そんなことない。Aが僕のために選んでくれたんだから。なんだって嬉しいよ。


ありがとう。」


A「…良かった〜!」


気に入らなかったらどうしようかと思った。


時透 「あ〜。でも勿体なくて使えない。」

A「え!?そんなに高価なものじゃ…。」


まぁ、すごく高かったけど、時透君からもらったものに比べたらこんなの…。


時透 「いや、十分高価だから。
君の高価の基準は何なの。」


A「…時透君からいただくものの価値。」

時透 「ふふっ。なにそれ。」


最近良く見るようになった時透君の笑顔。
この顔を見ると、いつもたまらなく嬉しくなる。

この笑顔を私が作ってあげられていると思うと。

くだらない会話の一部でも、
彼と過ごせるならそれは、
価値なんてつけられないくらいの宝物。

いつの間にか時透君が、
私の中でとても大きな存在になってる。


時透 「でも、僕は別に、高価だからもったいないとか言ってるわけじゃないよ。


Aにもらった、初めての物だから。」



そんなにすごいものでもないのに。
私があげたから、勿体ないって、
大事にしたいって思ってくれたの?


時透 「本当にありがとう。大事にするね。」

A「…うん。私も。」


 
その後、甘味処に行ってから、お店に戻った。
すると、ちょうどお客さんが来た。


A「宇髄さん!」


あの派手派手な人は宇髄さんしかいない。


宇髄 「お、Aに時透じゃねぇか。」

時透 「…誰?」


ズコッ!
と、おっさんくさい反応をする宇髄さん。
私はもう慣れたけど。


宇髄 「その感じだと、派手に逢引したようだな!」


…派手に逢引?派手な逢引って?


時透 「…まぁ…。」

宇髄 「そうなのか!?」


いや、あんたが言い出したんでしょ。


宇髄 「恋仲…だったのか!こりゃ、派手に驚いたぜ!」

A「恋仲じゃありません。
時透君が誰かさんに『逢引』という言葉を吹き込まれたらしくて、
実際にやってみたってわけです。」


時透君、名前覚えてなかったけど、『派手好きの人』って言ってたから宇髄さんとわかった。


宇髄 「その誰かさんは俺だな!」

A「…だろうな。」

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年9月29日 23時

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