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A「ごめんね。無理に読ませちゃって。」
時透 「Aは悪くないでしょ。僕もごめん。取り乱した。」
A「時透君はすごいね。何も考えてないようで考えてるんだね。」
時透 「褒めてるのそれ?」
A「そうだけど。」
時透 「全然そんな感じしない。」
それから時透君は、鎹鴉に呼ばれて店を出ていった。任務だね。
それと同時に一人のお客さんが入ってきた。桃色の髪をした可愛らしい容姿の女性。背が高いなぁ。
?? 「こんにちは〜。あ、貴女がAちゃん?」
A「はい。Aです。」
?? 「会えて嬉しいわ!私は甘露寺蜜璃!よろしくね!」
甘露寺さんというのか。女の子らしい雰囲気がよく似合ってる。
それに彼女らしいかも。
甘露寺「本当は、誰かを誘って来たかったんだけど、皆、任務だからって断られちゃってね。…そう言えば、さっき可愛い男の子がこのお店から出てきたわよね?」
A「ああ、時透君ですか。そうですね。何か食べに来たみたいでしたが、結局何も食べずに任務へ。」
甘露寺「そうだったの!年の近い男女が二人きりなんて!恋の予感がするわ!何か進展あった!?」
A「何もありません。」
本当に何もない。
ただ、彼が無意識に貰ってた数えられないほどの文に書かれた女の子たちの熱い思いを爆発させてただけです。
それによって生まれた時透君の愚痴を聞いてただけです。
甘露寺「そうなの。私お腹空いちゃったわ。何か食べてもいいかしら。」
A「勿論です。」
甘露寺「じゃあ、天丼を二十五杯お願いできる?」
A「かしこまりまし…ん!?」
二十五って言った?聞き間違い?そんなに食べるわけないよね!
甘露寺「や、やっぱり大変よね!ごめんなさい。」
A「いやいや、いいんですけど。」
…本当だった。鬼殺隊ともなれば、たくさん体力使うし、その分たくさん食べるよね。
あー。材料足りるかな。このあともたくさんお客さんが来るのに。でも、鬼殺隊の為のところなんだから、お客さんに遠慮させたら駄目だ。頑張ろう。
A「…あ、そうだ。桜餅いります?」
さっきお客さんに作ったんだけど、食わずに任務に行っちゃったからね。(時透君のこと。)
甘露寺「桜餅!?いただくわ!」
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