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〜時透視点〜


少し前からなんだけど、

Aの隣に、知らない青年がいるのをよく見かける。

真っ黒な髪をしていて、Aみたいに肌の白い美青年。
僕よりも少し年上くらい。


その人は、僕と目が合うと、いつも微笑んでくる。

なんとなくだけど、

Aと似てる気がする。



そして今もだ。


時透 「…A。」

A「うん?」

時透 「あの人には料理持っていかないの?」

 
僕は、気になる彼を指さして言った。

お腹空いてるからこのお店に来てるんじゃないの?
…でも隊服は着てない。


A「…誰かいるの?」





時透 「え?」


見えてないの?
冗談?


A「今日、煉獄さんがね、さつまいもを持ってきてくれたんだよ!さつま汁作ろうか!」


見えてるのは僕だけ?


でも、よく考えたら今までもそうだったかも。

Aを見かけるたびにあの人といるのに、
話してるところも笑い合っているところも
見たことがない。


仲よさげにも、会話してるようにも見えなかったけど、
その時は、なぜだか本当にモヤモヤした。
イライラが止まらなかった。
もしかしたら、恋仲なのかなって。

Aに恋仲がいようがいまいが、僕には関係ないんだけど。
あの子の目の前で、恋愛についてさんざんなこと言ったし。


あれは紛れもない、僕の本音。

僕は鬼殺隊であり、人を守るために生きている。
人間だから、恋してしまうのは仕方ない。
でも、日に日に人が食われていくのをただ平然と眺めているわけにもいかない。
恋をする余裕なんて、鬼殺隊にはない。

でも、君なら…。



?? 「おい。」

時透 「!?」


誰かに呼ばれ、ハッとなった。
なんで恋愛話(?)してるんだろう僕…。
黒髪の人がいつの間にかこちらに来て、僕の目の前に座っていた。
あれ?Aは?


?? 「Aなら、もう料理始めてるぞ。」
 

台所からは包丁の音が聞こえていた。

気付かなかった。


?? 「俺と話したそうな顔してただろ。一旦店の外に出よう。」


…この人はもしかして…幽霊?

それなら、Aには見えないことにも納得できる。
 
しかしそれだと、僕には見えることが不思議だ。


時透 「A、ちょっとだけ外に出てくるね。」

A「?うん。行ってらっしゃい。」


僕は、青年の後をついていった。
来たのは、誰もいない広場だった。


??「さて、まずは俺のことから…。」

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年9月29日 23時

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