◆ p.22 ◆ ページ23
中野はしばらく二宮から目が離せなかった
もう一度中野の方を見た二宮が静かに微笑んでベッドを起き上がった
『なあ、仮病？』
「え？ち‥ちがうよ」
『じゃあなに？』
「お腹が…」
『ああ、生理痛』
「！！」
あっけらかんとそんなことを言ってのける二宮に
中野の方が赤面した
『いやいやガキじゃねえんだから照れられてもな』
「…ふ、普通言わないよねそうゆうこと！」
『そう？』
「そう！」
『ハハ』
純粋に笑う二宮にハッとする
いつも無表情なくせに、笑うとこんなに可愛いのか‥と
『なあ、どんくらい痛ぇの？それって』
「ハ？」
『ちょっと貸して』
「ヤダ！何！？」
ひょいと中野のベッドに上り込んできた二宮
彼女の後ろに回り込んで腹に手を伸ばそうとする彼に‥
「ヘンタイ！」
『イッテ！』
中野の平手がクリティカルヒットする
「あッ‥ゴメ‥」
『お前、わざと痣になってるトコ狙っただろ！』
「ね、狙ってないけど当たっちゃったってゆうか‥」
『超痛いんだけどもうどうしてくれんのよ』
「ゴメンね‥って、あれ？私が悪いの？」
まただ
またケラケラと声を上げて二宮が笑う
それを見て中野も自然と笑った
「ちょっと‥お腹痛い‥ああ、もう！笑わせないでよ馬鹿」
『だから俺が撫でてやるって』
「だから気持ち悪いって！(笑)わあ‥ちょっとヤダ！ホントにヤダってば！！」
ぎゅうっと後ろから抱きつかれ
中野は手足をバタつかせた
『…ちょっとでいいから‥じっとしてて』
「‥え？」
『…』
「二宮‥くん？」
急に黙り込んだと思ったら
背中から、微かな震えが伝わってきた
泣いてるの？
そう聞ききたかったが、中野はしばらく大人しくその腕に抱きしめられていた
「… あ、‥ね、太郎くんてピアノ弾けるんだね〜！びっくりした」
今の状況から抜け出そうと適当に話を振ってみる
それでも動かない二宮
そればかりか余計締め付けがきつくなったような気さえする
中野は話を続けた
「っそれにほら、あ…頭もいいんだね！これにもびっくりし‥」
『ねえ、』
「…な、なに？」
『…黙れって』
「…」
素直に従って時計の針を見つめる
５分以上そのままの状態で
それから突然すうっと体が楽になった
ようやく離れた腕から抜けて後ずさる中野
『ね、お礼。…いま頂戴？』
「‥ハ？」
真っ黒い瞳で見つめる二宮が、そう言った
ラッキーアイテム
革ベルト
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海月（みつき）(プロフ) - 大宮ＳＫLOVEさん» はじめまして。ありがとうございます。不定期更新ですがゆっくりとお付き合いいただけたら幸いです。 (2013年6月19日 22時) (
レス) id: a2a840ef32 (このIDを非表示/違反報告)
海月（みつき）(プロフ) - さっつんさん» わあ‥久しぶり！受験生お疲れ様でした。相変わらずののろのろ更新ですが、これからもよろしくお願いします♪兄宮さん気に入ってもらえて嬉しいわ！ (2013年6月19日 22時) (レス) id: a2a840ef32 (このIDを非表示/違反報告)
さっつん(プロフ) - お久しぶりです!受験生だったので久々に見に来ました笑も、兄宮さんみたいなタイプ超大好きなんです！話も更新されてて今年1番テンション上がりました（笑）更新頑張って下さい!笑 (2013年4月8日 8時) (レス) id: b6c15c66d4 (このIDを非表示/違反報告)
海月（みつき）(プロフ) - きなこさん» わあ‥良かったです、一応兄宮の方が主役ですからね。これからもよろしくお願いします！ (2013年4月4日 12時) (レス) id: a2a840ef32 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - 太郎くんも可愛いけど、わたくしはﾑｯﾂﾘ宮のほうが好みだぁぁ(●´mn｀) (2013年3月31日 14時) (携帯から) (レス) id: ff37a7675f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海月（みつき） | 作成日時：2012年9月5日 22時
