検索窓
今日:31 hit、昨日:17 hit、合計:718,103 hit

32 ページ32

いくら歩いても、洞窟につかない。

これは・・・迷った?


黒「・・・本当にこっちなのか・・・?」


『・・・すみません。こっちじゃなかったかもしれないです・・・。』

ついてきてもらったのにも申し訳ないが、迷ったのも申し訳なかった。

謝っておこう。


『黒死牟さん。すみません・・・。』

と言ったのを合図かのように、ぽつぽつと雨が降り始めた。

まじかよ。迷惑しかかけてない・・・。

雨は少しずつ強まっている。

これ以上雨に濡らすわけにはいけない。

黒死牟には先に帰ってもらおう。

そう思ったが、頭に何かをかぶせられた。

ふわっとコロンのような香りが鼻をつき、着物をかぶせられたかわかった。


『え、あの・・・』

黒死牟は変わらず無表情だが

黒「・・・風邪をひくぞ・・・」

と言って元来た道を歩き出した。

え、鬼って風邪をひくならこの状況

半襦袢(現代でいう下着)一枚の黒死牟さんの方がひくのでは?

雨は先ほどよりも強まっている。

小走りして、黒死牟の横に並んだ。


『あの、これ返します。じゃないと黒死牟さん風邪ひいちゃいますよ?』

黒死牟はちらりとこちらをみたが、足は止めずに、

黒「・・・鬼は風邪をひかない」

といった。私が弱いから?


『なら、私だって平気です!』

黒死牟の前に立ち、着物を返そうと思ったが手を掴まれた。

黒「・・・かぶっていろ」

猗窩座もだいぶ紳士だが、黒死牟も紳士のようだ。

月のような瞳から、着物は受け取らないという意思が見える。

雨の音以外聞こえない暗い森の中で、黒死牟の髪から雫が落ち、頬をつたうのが鮮明に見えた。


『・・・ありがとうございます。』

お礼を述べると、私をの腕を掴んでいた手は離れ

着物越しだが私の頭に、ポンっとのった。

そして、また何も言わず歩き始めた。

33.黒死牟視点→←31



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (399 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1119人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 猗窩座
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

煉獄杏寿朗おし(T_T) - きずいたら新しいのができてて少し驚き(作成が早い)次も頑張ってください!。 (2020年12月18日 22時) (レス) id: 46673ea268 (このIDを非表示/違反報告)
てみぃ(プロフ) - 煉獄杏寿朗おし(T_T)さん» 無理しない程度に頑張ります!労りの言葉が・・・心に、染みます(泣)寒いので温かくしてお過ごしください! (2020年12月18日 1時) (レス) id: 3dbaf75c68 (このIDを非表示/違反報告)
てみぃ(プロフ) - シュガーさん» 上弦の血ってジュースなんすよ・・・。(違う)労りの言葉が心に染みます。ありがとうございます!頑張ります! (2020年12月18日 1時) (レス) id: 3dbaf75c68 (このIDを非表示/違反報告)
てみぃ(プロフ) - あんちょろさん» あんちょろさんコメントありがとうございます!できるだけ早く猗窩座を帰らせます! (2020年12月18日 1時) (レス) id: 3dbaf75c68 (このIDを非表示/違反報告)
煉獄杏寿朗おし(T_T) - 無理しない程度で2頑張ってください (2020年12月17日 21時) (レス) id: 46673ea268 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:てみぃ | 作成日時:2020年12月6日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。