＊ ページ24
太宰side
「誰かを守って死ねるなら本望です」
モニターでAの様子を見ていた
Aのその一言で社長が頷き、
「合格だ」
と言った
いよいよ銃が向けられて、Aが笑って見せた
そして、マイクにかろうじて入った小さな声、その声が私をAの元へと走らせた
「おにぃ…ちゃん…」
「A！！」
ーーー
Aside
ハッとした、扉の所にはお兄ちゃんがいた
お兄ちゃんを確認すると目から涙が溢れて止まらなくなった
いや、お兄ちゃんにまた呆れられちゃう、おいてかれちゃう…やだ、
「お兄ちゃん…おねがいっ、おいてかないで…！」
よろよろと立ち上がりお兄ちゃんに手を伸ばした
その手が掴まれて、お兄ちゃんに抱き寄せられる
「おいてかないよ」
「よく、頑張ったね…」
ーー
太宰side
子供みたいに泣きじゃくるAは私の胸元に顔を埋めて延々と泣いた
「ごえんっ…なさい…！おに、ちゃん…！っうぅ…おにいちゃん…！」
「ごめんね、怖かっただろ…大丈夫だよ…Aが死んだら私も後を追うから
君を一人にはさせないよ」
「ばか…ぁ…！おにいちゃんは…っ、いきててよぉ…！おにいちゃんが…死んじゃったら…Aをっ、おもいだしてくれるひといないもん…！！」
相変わらず、我儘で寂しがりやな所はそのままだ
「っん…」
「大丈夫、」
小さい頃よくしていたように、私よりも一回りも、二回りも小さな手を包み込んで言い聞かせた
大丈夫、私は君を永遠に愛しているよ
ーー
泣き疲れたのか眠ってしまったAを背中におぶりながら家へ入った
「おやすみ…A」
「んん…おにいちゃん……」
微睡みに浸る声は何とも幼くて幼少期を思い出した
「どうしたんだい」
「だいすき…」
「私も、大好きだ」
額へキスを落としAのお腹辺りを布団なの上からリズムよく叩いた
これも、子供の時からやったことだ
あれから何年経つんだろう…？
急に赤ん坊を渡されて、君の妹だって言われて
でも、私がぎこちなく抱いた時、笑ってくれたあの笑顔で君に一生を誓えたんだったな
守り抜こうと決めたんだよ、あの一瞬でね
、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 230人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リミ別垢(プロフ) - そら豆さん» コメントありがとうございます！共感してくださる方がいたっ！嬉しいです！社長と首領かっこいい！ (2017年5月29日 23時) (
レス) id: 6b87346db9 (このIDを非表示/違反報告)
そら豆 - めっちゃ分かります！社長と首領って双黒っぽい、てか双黒ですよね！あの２人カッコよすぎ！ (2017年5月28日 10時) (レス) id: 59db3b7ca2 (このIDを非表示/違反報告)
リミ - 秋桜さん» コメントありがとうございます！ですよね！社長とロリコンさんの双黒いいですよね！コメントありがとうございます！ (2017年5月15日 20時) (レス) id: ee964ed98b (このIDを非表示/違反報告)
秋桜(プロフ) - 呼び方ですが…梶井→かじ檸檬、芥川→やつがれ、太宰→だざぁ…とかですね。あだ名付けるの楽しいです。社長と首領(ロリコン)の双黒…なんか悪くないね！ (2017年5月14日 7時) (レス) id: 82357cb6e1 (このIDを非表示/違反報告)
リミ別垢(プロフ) - 黄昏さん» 応援ありがとうございます！頑張ります！ (2017年4月28日 18時) (レス) id: 6b87346db9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リミ x他1人 | 作成日時：2017年3月22日 21時
