やっとですか、江口さん。

何を悩んでいるんですか！！ ページ13

彼女が言っていた通り
あの後一緒の仕事が何件か被り
一緒のことが多かった。



頑張って話しかけてみたりして
大分仲良くなった気がする


そしてそんな今日は11月22日
まぁ別に何の日でもないんですけど
今日も彼女と一緒の現場


いつも通り、挨拶をしてスタジオに入り
ブース内の椅子に座って台本の確認をする

すると不意に聞こえてきたスタッフ同士の会話



「東さん今度誕生日だったよね？」



「はい！仕事ですけどね笑」



「ハハッ笑仕方ないよね〜」




は？誕生日…？

そう言えば、結構話すようになってきたのに
誕生日とかは聞いてなかった

何で聞かなかったんだ！！！
と言うかいつ！！！！
今度っていつ！！？？？


聞けって事！！？？無理無理！！









「江口さん、江口さーん？」


「え、聞くとしてもどうする…どうやって聞けば(小声)」



「ダメです、聞こえてません。」



「江口ー」



「…は！はい！！すみません！なんですか？」




「いや、なんかブツブツ言ってたから…笑」



「あぁ…いや、なんでもないいです、すみません。」




松岡君と福山さんに声をかけられていたのに
自分の世界に入ってしまっていて
福山さんに肩を叩かれるまで全く気が付かなかった




松「そんなに悩んでるんですか」


「いや、大丈夫、ごめんね？」


福「いや、違うよ、こいつ違うことで悩んでんだよ」



「え！？」


松「え？」



「違うよ！？違うよ松岡君！違うから！」


松「いや、そんな必死にならなくても…」



ドンドン墓穴を掘ってしまう
福山さんはどうやらどこかしらから情報を手に入れていたらしく
隣でニヤニヤと笑っている



福「いや〜江口がね〜いいねぇ〜」



「違いますッてぇ！」


福「お前いつもそうやって言ってるじゃん」



「ぐぅうう…」



周りを見渡してみると
ニヤニヤしながらこっちを見てる人の方が多く
どうやら既に俺の気持ちは既に大半の人に知れ渡っているようだった



寺「いいんだよ〜江口君、隠さなくても」



柿「どうせ大体の人知ってるからね〜」



松「え、なんですか！」




唯一何も知らない松岡君が話を聞こうと詰め寄ってくる



松「江口さん、何を悩んでいるんですか、俺にも教えてください！」



「松岡君大丈夫！大した話じゃないから！本当に！」

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