コンビ、とは ページ4
トリコ「グルメ界は俺が考えていた以上に複雑で奥の深い世界だった…到底俺1人の力ではすべてを把握し攻略することは難しい…小松……お前の力が必要だ。」
小松「………と、トリコさん……」
その言葉を聞いて目に涙を溜めた小松くん、きっと心のどこかでコンビになった実感がなく不安もあっただろう…さっきまでの戸惑いは消えて、彼の目は真っすぐトリコを見た。
トリコ「グルメ界の食材は小松！！2人で力を合わせて一緒に食べようぜ！！」
小松「！…はいっ！トリコさん…！！」
(ふふ……これから、2人で頑張っていくんだぞ……)
改めてコンビとして進もうとした2人に、私も度数の低いカクテルを飲んで心の中で応援していると、小松くんはトリコの言葉で鼓舞されたようで止まっていた包丁を動かす為、腕まくりをした
小松「よぉおおぉーーっし！！今日はまだまだ作りますよトリコさん！Aさん！」
トリコ「おう、頼むぜ、小松！！」
『ん、あぁ……………？待て、それっ！！』
小松「え？」
ガキィイイ――――ンッッ！！！
凄い音と共に輝く銀色の刃物が宙を舞う。
トリコ「あ」
『……遅かったか…』
ギャリィイイ――ン………リィイィ―ン……ィイィ―ン…
宙を舞った包丁が悲し気に床に音を鳴らし、折ってしまった小松くんは呆然としている、と思いきや
小松「ぎえぇあぁあぁぁああぁっっ！！！！！ほ、ほほほ、包丁が…！！僕の包丁がぁあぁっ！！！」
トリコ「小松お前…それ…首領ドングリじゃねーか！！」
『殻の硬さはドングリの中でも指折りだ、専用のハンマーは…用意していたようだね…』
ダラダラと汗を流しながら床に落ちた包丁を地面に膝をついて震える手で拾う小松くんの姿はさっきとはまるで別人だ
小松「ぼ…凡ミスだ…せっかく大事に使っていた包丁だったのに……」
トリコ「………長年使って疲労してたのかもしんねーし…とにかく折れちまったもんは仕方ねぇ…また買いな…」
『…トリコ…言いたいことはわかるが、料理人にとっては…』
小松「そ、そうなんです……決して高価ではないモノですが…僕が修業時代にお金を貯めて初めて自分で買った思い出の包丁なんです…今まで…数えきれない数の食材をさばいて…」
そう涙を流しながら包丁を大事そうに撫で、今までの事を思い出しながら紡ぐ小松くんの心を察して私もどう言葉をかけていいかわからなくなる
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reetlu(プロフ) - ねこ大好きさん» ねこ大好きさん、コメントありがとうございます！そう言って頂けますととっても嬉しい限りです('∀`)♪頑張って早く更新出来るよう書きますね！！ (2022年6月23日 15時) (
レス) id: 9798949604 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ大好き(プロフ) - 面白くて一気見しました！続きを楽しみに待ってます！ (2022年6月23日 14時) (レス) @page29 id: 4fa39c81d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：reetlu | 作成日時：2022年5月31日 1時
