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第1支部長さん ページ10

 
【 ‐調理補助‐ 第1支部前 】



アルファロ「さて、着きましたよ。ここは第1支部、支部長のエルグがいるはずです。」


『…はぁ………は、……あ、りがとう、ございます……』


思った2倍くらい速さで道案内をされ続けたせいで、私は軽い運動になってしまった。少し切らした息をたどり着いた扉の前で整える。


アルファロ「おやAさん、この程度で息切れとは…」


『…いや、これは、仕方なくないですか……身長差……考えて下さいよ……』


アルファロ「……まぁ、大人げない行動をした自覚はあります、揶揄われた仕返しですね。」


『えぇ……』


ケロッとした顔でいうアルファロさんにやっぱり感情とか表情がわかりやすい人だと改めて考え、今度から気をつけようとも思っている内に息は完全に整った。


アルファロ「…では、開けますね。」


『…はー……ぃ?』


先ほどとは違いあっさりとした白色だが、扉の下の方は何故か馬が蹴ったような蹄(ひづめ)の跡が沢山ついている少し大きめの、三虎さんくらいの大きさの扉を見て違和感。


(?ここは、厨房じゃないのか…いや…でも……わからないか。)


そんな疑念を胸にその扉を開けた先には、大きい大きいキッチンになっていて予想は合っていたがますます馬の蹄の跡の意味が分からない。


アルファロ「…エルグ、いますか??」


エルグ?「……何でしょうか、」


ひょっこりと…包帯だらけの顔が出ると同時に、パカラッ、と蹄の音を逃さずにその方向を見るとエルグさん?と呼ばれた人がいてジーッとよく観察すると、下半身に目が行く。


『!!………馬王…?』


アルファロ「えぇ、そうです。彼の下半身は馬王ヘラクの子と上手く融合しましてね…」


『…は……すご……』


パカ、と蹄を鳴らしながらこちらに歩いて来るエルグさん(の下半身)をじっと見ているとドンドン近づいてくる…意外と大きくて首が少し痛くなる予感がする


エルグ「…この小娘は、」


アルファロ「あぁ、ボスのお客様ですよ。」


エルグ「ボスの…?」


その頭から聞こえた声に下半身の胴体ではなくきちんと顔をみる。しかし何重にも巻かれている包帯だらけの上半身はまるでミイラでどのような見た目をしているのか詳細はわからない

だがその上からでもわかる、しっかりとした体格とそれに伴っている筋肉は下半身とのバランスが取れていて、顔は身長差が大きいのですぐにはわからないが、軽く結われた綺麗な黒髪は目を引く
 

瞬時に忘れられた…→←少し縮まった距離



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作者名:reetlu | 作成日時:2022年4月4日 3時

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