【トリコ】彼らの愛者ｰハシモノｰ10 (ページ48)

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気恥ずかしさと帰還ページ48

　
次郎「待つんじゃ、これは熱いから……よっと、ほれ、あーん」

『ぁ、あのねぇ……』

そう言いながらハム貝を躊躇なく取って、爪楊枝で中身を出すと私の口元に差し出された。いわゆるあーん、だ。正直色んな意味で恥ずかしくて固まっていると

次郎「ん？どうした、食べなさい。」

『お、じいちゃん…私もう26なんだけど…！///』

次郎「……ワシにとってAはいつまで経っても可愛くてかわいくて仕方ないんじゃよ、ほれ。」

『う、うぅ……ぁ～……ん、///』

そう元々垂れている眉をもっと垂らして私の事を見つめたおじいちゃんに、差し出されたハム貝を頬張ると満足そうに笑ったおじいちゃん

(……やっぱり、恥ずかしいんだが……でもグルメ界の食べ物は美味しい…)

もぐもぐと黙って食べてるとトリコの鼻をすする音は聞こえなくなっていて落ち着いたのかとトリコの方を見る

次郎「ほれ、トリコ君。ハム貝じゃ、珍しいじゃろ？食うか？本場グルメ界で食う食材は格別じゃよ…」

トリコ「………いや、遠慮しておくよ。俺だけ先に食う訳にはいかねーからな…」

そう澄んだ瞳で食材を涎もたらさずに見て言いきったトリコに私は驚きながらも嬉しく思い、食べていたハム貝を飲み込む

(……トリコ…お前はまだまだ……成長するんだな。)

『…トリコ、帰ろうか。』

トリコ「あぁ……でも、どうやって？」

次郎「あぁ、それは…ワシに任せなさい。」

そう言いながらピュイっと指笛を鳴らすと遠くから何かが飛んできた

トリコ「あっ、アレは…！！」

次郎「セっちゃんに借りたのじゃ。」

何か、はリムジンクラゲで私達の近くにフワッと着地をして前と同じように腕…いや、触手を伸ばしてくれた

次郎「では、行こうか。」

3人には広すぎるリムジンクラゲに乗り込んですぐにリムジンクラゲは前と同じすごい勢いで空に飛ぶ、どうしようかと感上げていると次郎さんが救急箱を持って座る

次郎「傷を見せなさい、手当てしてやろう」

『…私、小松くんに連絡するね。』

私の考えはお見通し、という風にウィンクをした次郎さんに叶わないと考えながらケータイを取り出す

トリコ「あぁ、すまん…頼んだ…って、い゛っ？！じ、次郎、痛ぇよ！」

『ふ…次郎さん、しっかり、頼むよ。』

意地悪そうに笑った次郎さんの顔にトリコは頬を引きつらせていて、私は笑いながら小松くんに連絡をした
　
　