久しぶりに見たマスターと呼ばれている力 ページ44
次郎「ふぅう……」
そう小さく息を吐いたおじいちゃんの周りには大量の固まったマミューが山を作っていた
『は、はは…』
トリコ「……は…!」
私たちはただその光景に笑うしかなくてとりあえず立ちあがろうと膝を立てた瞬間隣の林からなにかの鳴き声
『なんだ…?』
トリコ「ま、まさか…」
バキボキィッと林を折りながら出てきたのは阿修羅タイガーとキングレントラーで、2匹は凄い勢いで取っ組み合っている……私達の事は見えていないようだ。
次郎「む、」
トリコ「お、おい、なんだ…って、アイツらあっちに…!!」
『……まぁ、見てなよ…』
焦るトリコを尻目に次郎さんの方に転がって行く2匹を見ていると
次郎「こらこら…」
片手で止めた次郎さんは上着を脱ぎ、先ほどまで使っていたノッキングライフルを自身に向け、次朗さんの身体中にあるピアスのようなものに合わせてバチンッとノッキングをする
次郎「喧嘩は…余所でやらんか………」
すると、どんどんと体が巨大化して行く次郎さんは2匹に視線を合わせるくらいになった。その様子に猛獣たちすら驚きを隠せないらしく、阿修羅タイガーとキングレントラーが威嚇をした
次郎「猿に…猫が………やかましい…!!」
しかし威嚇をものともせずに発した次郎さんの地を這うような低い声と、ビリビリとする空気感に耐えられなくなった2匹は先程までの威勢はなくなり、ガタガタと震えて固まっている。
次郎「ふっふっふ……威嚇ノッキング、ってとこかのぉ。Aに、トリコ君?」
『さすが…久しぶりに見たよ…』
トリコ「っは………俺までブルっちまったよ…」
私たちの反応に、にっこりと笑って自身のノッキングを解除したおじいちゃんが自分の上着を拾ってからこちらに手を差し伸べてくれた
次郎「大丈夫か?2人とも」
『あぁ…とっても助かったよ、お……次郎さん。』
次郎「ふっふっ…A、そんな呼び方なんぞしなくていいと言っておるだろう。」
『い、一応外なので…!///』
次郎「まぁいい、取り敢えずここは少しうるさい。移動しようかの?」
次郎さんにバレていないと思ったおじいちゃん、と口から出かけたことを揶揄われ顔が熱くなるが移動、という言葉にマミューと同じように固まってるトリコの様子を見るとまだ固まっている
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作者名:reetlu | 作成日時:2022年4月4日 3時