【トリコ】彼らの愛者ｰハシモノｰ10 (ページ42)

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グルメ界への飛び込みと聞こえた声ページ42

『アザゼル、ここまででいい。』

アザゼル「なんだ、グルメ界まで運んでやるぞ」

『…いや……大丈夫だ。』

アザゼル「そうか、また何かあれば呼ぶがいい。」

『あぁ、ありがとう。』

扉スレスレまで飛んだアザゼルは私が地面に足をつけたのを確認してから私の中に戻っていく。それを口を開けて見ていたエルボーがハッとして駆け寄ってきた

エルボー「………す、すみません！A様！一応グルメIDの方失礼いたします！」

『気にしなくていい。それよりもトリコがどこから落ちたかわかるか？』

私の指紋を何かの機械で読み取り、紙に私の名を書きながらエルボーが少し歩いてある場所で止まる

エルボー「ここらへんで腕を広げて…あ゛っ！？Aさっ！！？」

『よし、わかった。ありがとう！』

エルボーの位置と風向きを確認してから私も同じように飛び降りると、驚きの声が背後から聞こえたが気にせずに降下していく。

『よっし、とりあえずうるさい場所を探さなきゃ、』

地面に手をついて水を流していきながら耳を澄ませる……猛獣2匹が戦っている物音と鳴き声、しかし地面から感じる重力の変化と温度の上昇………そしてぶつかった木の幹は…フォールツリー…静かなはずだが急に動きだした……そこか！！

『アザゼルッ！！』

アザゼル「承知した」

私の声に反応し、鳥になって私を運んでくれる。さっきの感覚を頼りに目を凝らして前を見ていると、予想していたようで滝のような雨を流すフォールツリー……やはり人がいる！

『ットリコか？！』

トリコ「…A……っ！？」

トリコ(くそ、幻聴まで聞こえやがった…体が、粉々になりそうだ……息が、出来ない、ここを……早く離れなけれ、ば)

フォールツリーの中から聞こえた小さな声を頼りに私はトリコを探そうと水の中に行こうとするとマミューが私に向かって飛んでくる

マミュー「チキキーッ！！」

『ッチ、邪魔だっ！！』

そいつを水球の中に閉じ込め、私はフォールツリーの水を避けるように操り中に進んでいくとすぐにこちらに手を伸ばすシルエットが見えた

『！、トリコ！』

トリコ「っ！、はぁあぁっ！！はぁっ、っ…は……」

慌てて酸素を体内に取り込むトリコを受け止めて背中をトントンと叩くと咳き込みながら水を吐き出した