垣間見えた優しさ ページ28
『っ、す、すいませ、ん……』
ボギーウッズ「ぅ、ぁ、あぁ………(うぉ、スゲェ柔らか……)」
ごつごつと骨ばった細い体なのに体幹がしっかりしていて驚きながらも慌てて離れる。少し顔を赤くしたボギーウッズさんが気まずそうに頭をかきながら、チラリとこちらに視線を向けた
ボギーウッズ「…ぁー……オレも敬語じゃなくていいか、……呼び方も…ボギーで、いいし……」
『……ぇ、ぁ、あぁ。わかったよ、ボギー。』
セドル「な?いった意味わかるだろ、ボギー?」
ボギー「…お前…よく(下心なしで)言えるな。」
セドル「はぁ?」
そうまた2人の喧嘩が始まりそうになると黙っていたバリーガモンさんが真ん中に割って入る。
バリーガモン「おいおい、お前らいい加減にしろよ。アルファロ様にも言われただろ、それに……一応、客の前だ。」
セドル/ボギー「「………」」
チラッと私に気を遣うバリーガモンさん、その言葉でセドルもボギーも掴みかけていた襟を離した。
『…ありがとう、ございます…』
バリーガモン「…いや……まぁ、なんだ……ゆっくりしてけよ。」
そう言ってキョロキョロと辺りを見回した後、少し歩いて食材の1つを取ると私に渡したバリーガモンさん、さらっとどこからか持ってきた椅子を私の横に置く。
『…これ、』
バリーガモン「※ハチミツバ、そのまんまでも食える……ぁー…女は甘い物が好きなんだろ。座って食え」
普通の大きさのハチミツバがバリーガモンさんの手で持つと、とても小さく見えてなんだか可愛い。
『…ふふ、ありがとうございます。いただきますね。』
バリーガモン「……おう、」
受け取ってイスに座り、何気に敬語ではなく他の2人と同じような態度で私に接してくれたバリーガモンさんに嬉しく思う。
蜜の入った透明なハート形の葉っぱを齧り、そのまま千切り口の中に入れると甘い味が広がる
『…美味しい、これどこの…?』
セドル「あ、それオイラの班が※クイン花園で採ったやつじゃん。美味い?」
私の横にしゃがみ込んで下から見上げてくるセドルの発言に驚く
『あぁ、とても……って、クイン花園って結構なところじゃ、』
セドル「そんくらい普通に行けるよぅ。」
『すごいな…セドル、戦闘が得意なんだな。』
本当に何も思っていなそうな反応のセドルに流石支部長だ、と思ったことを素直に伝えるとほんのりと朱に染まった頬を上げて照れくさそうに笑ったセドル
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作者名:reetlu | 作成日時:2022年4月4日 3時