【トリコ】彼らの愛者ｰハシモノｰ10 (ページ11)

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瞬時に忘れられた… ページ11

　
『(…年齢が全く予想できない)いつも三虎さんがお世話になってます、Aといいます。』

エルグ「…私の名はエルグ。美食會第1支部、支部長で料理人最年長だ。よろしく、頼む……最も、名を覚えるのが苦手でな……努力はしよう。」

『(最年長…？)…ありがとうございます、ところで、そのお願いがあるのですが……』

エルグ「なんだ、…………ぁー……」

『Aです、…馬の部分触ってみてもいいですか』

アルファロ「Aさん、それは……」

本当に名前を覚えるのが苦手らしい、名乗ったのは数秒前のハズだがすぐに言葉を詰まらせたエルグさんにすぐ名前を言ってから気になっていたことを口にすると、一瞬アルファロさんが口を挟む。

しかし何が言いたいのかわからずに首をかしげるとアルファロさんよりも先にエルグさんが声を発した

エルグ「……別に構わないが、腹部分は触るな。」

アルファロ(！…珍しい…あのエルグが体を触らせるなんて……)

『！！…わ、わかりました、じゃあ、失礼します……！』

馬を触るなんてすごい昔以来で嬉しくも、少し不安に思う気持ちが混ざる。しかし考えるよりも手が先に恐る恐る背中部分に手を伸びていて、エルグさんの様子を見ながらゆっくりと撫でる。

一瞬ピクッと動くが動かなくなる。表情はあまりわからないが嫌がる素振りはあまり感じられない

『ぇーっと……どう、ですか？』

エルグ「どう…とは？」

『いや、その、嫌とか…強すぎるとか…』

エルグ「いや…そうだな…もう少し強めでもいい。その力加減はくすぐったい、」

『ぁ、す、すみません…』

少し身じろぎをしたエルグさんに私は手を浮かして一旦撫でるのを止める

エルグ「？なぜ止める、それに謝る必要はない。」

『い、いや…その不愉快な思いを指させたのかと思って…』

エルグ「？お前はボスの客なのだろう、そんなことを気にする必要があるのか」

そう言われて私の手を自分の背に持っていき、撫でるように促されたので、そのまま撫でる……よーく見ると尻尾が少し上に上がっていた。

(……馬のしっぽが上がってるときは悪い意味じゃなかった気がする…)

エルグ「む…どこを見ている…何かあるのか、」

『い、いや何も！…そ、れとこれは別というか、なんというか……』

もし無意識でやってるとしたら少し恥ずかしいかもしれないとすぐに話題をすり替える。