【トリコ】彼らの愛者ｰハシモノｰ6 (ページ9)

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まさかのお菓子ページ9

　
滝丸「新しいの作るので、小松さんはそれ全部飲んでもらって構いませんよ、ね？」

小松「…ぁ、はい…(察し)」

(あ～なんか、わかっちゃったな……僕達はそんな関係では全くないのに…ま、大人しくしとこう…)

『ありがとう、滝丸くん。』

滝丸「いえ、当たり前ですよ。」

そう新しくコンロにスープをかけて温め始めてくれる滝丸くんにお礼を言う。小松くんの為にも私にも気を遣わせて申し訳ないと思いながら待っていると、マッチs…が隣に座ってくる。

『マッチ、どうしたんだ？』

滝丸「…何しに来たんですか、オジサン。」

マッチ「オジサンって言うな。…特にない、何となく、だ。」

『ん、そうか…』

私の隣で暖を取り始めるマッチ…だが突然自身の上着のポケットを探った。私は不思議に思い、チラ見すると同じタイミングで何かは見つかったらしい。

マッチ「オレが持ってきた菓子、食うか？」

『…何持ってきてるんだ…すごい気になる。』

こんな刀を持っていかにもヤクザという格好( 正真正銘のヤクザだが )をしている口から、お菓子…つい驚いているとそれを察してかマッチが口をムッとさせる。

マッチ「いらないのか？」

『い、いる、いるから！』

マッチ「…っふ、冗談だ。ほら、これだ。」

そうポケットから金色の包みを何個か出して私の手の上に乗せてくれる。

『わ…アイスボックスチョコレート…通称IBCじゃないか！寒い所でも熱い所でも簡単に溶けたり凍ったりしないが、口に入れるとすぐに溶けるという不思議なチョコ…！』

マッチ「チョコは好きか？」

『あぁ！ありがとうマッチ！！』

昔よくお父さんがくれたお菓子と同じで、今もたまに食べたくなるのですごく嬉しい。ウキウキして包みを開けようとしたがハッとしてマッチに聞く。

『あれ…でもこれって、もうあまり生産してないんじゃ…』

マッチ「ん？あぁ、そうだったか？だがオレ達の住んでる所の近くはいつも売ってんぞ。」

『い、いいな……』

その言葉に安心してチョコの包み紙を開けて、食べる。

『ん～…やっぱ美味しい…この舌にのせた瞬間、溶け始めるちょうどいい甘さ…くっつきすぎずに食べた後もあっさりしていて何個でも食べれそう…』

マッチ「…お前の食べる姿を見ていると俺も食いたくなる。」

『マッチさんも食べます？』

マッチ「敬語、」

指摘された時に、しまった、と思ったが遅かった。
　
　