【トリコ】彼らの愛者ｰハシモノｰ6 (ページ8)

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休息ページ8

　
サスツルギが飛んでこなくなってきた頃には明るかった空が暗くなっていて、私達は少し風が弱くなった場所まで歩いてきた。

ある程度歩いてから、猛獣がいないことを確認してトリコが口を開く。

トリコ「ふぅ…そろそろここらで休憩を取るか……」

そうトリコはナイフで氷を綺麗に四角にくりぬき、スペースを作ってくれた。そこに各自のテントや寝袋などを広げ、暖かい物を食べたり、冷え切った体を少しでも温めようとしている

( 小松くんの膜は張ったままだが少し辛そう…体力の問題もあるが…心配だ。 )

そう思いながら寝袋の中で震えている小松くんの横に座る。

『大丈夫かい？今滝丸くんがスープを作ってくれてるから……湯たんぽみたいなもの作れるが、』

小松「い、いや…流石にそこまでして貰う訳にはいきません…Aさんこそ、ちゃんと温まっていますか？」

『そうかい？……あぁ、それは問題ないよ』

(適応してきたし、この調子なら大丈夫だろう…)

私の言葉を遮りながら首を振る小松くん、寒そうだがこの反応ならまだ大丈夫か、なんて考えながら息を吐いて白くないことを確認し、返事を返す。

滝丸「はは…出来ました、小松くん。飲んでください。」
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小松「…あ、ありがとうございます……(ゴクンっ)…はぁ～～～…美味しいです…」

滝丸くんから受け取った器には湯気が出て暖かそうなコンソメスープ。小松くんはお礼を言うとゆっくりと飲んで、息を吐きほっとした表情になった。

滝丸「よかった、」

小松「滝丸さんもどうぞ…」

そう飲んだスープの器を小松くんは渡すが、滝丸くんは首を横に振る。

(…あぁ、そうか。グルメ教は確か…)

滝丸「いえ、僕は大丈夫なので全部飲んでください。」

小松「で、でも…滝丸さんずっと何も食べていないんじゃ…！」

驚いた小松くんの反応に私も説明しようとしたが。それよりも先に近くで静かに座っていたマッチさんが少し笑って口を開く

マッチ「ふふ…グルメ教では1か月の断食もあるからな…空腹に慣れてんだろ。」

小松「そ、そうなんですね…あ、Aさんも飲みますか？」

『じゃあ貰おうか……、滝丸くん？』

そう小松くんから器を受け取ろうとしたが滝丸くんがその間に手を入れ、ニコリと笑っ…なんか既視感あるな。
　
　