【トリコ】彼らの愛者ｰハシモノｰ6 (ページ7)

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自然の驚異ページ7

　
『……ラムさん。』

ラム「はっ、Aさん……ぁ、ありがとう、ございます……」

彼の耳が完全に凍り、色を失っているのを見てあと1歩遅かったら耳が取れていたとゾッとし、少し温度を上げ膜を張る

『シンさん、ルイさん。』

2人の手を取ると、凍って動かなかったらしい顔の筋肉が少し動く

シン「は…Aさんみたいな美人に、手を握ってもらえる機会なんてもうないだろうな…」

ルイ「先に礼を言えよ…ありがとうございます…ほんとうに…」

冗談を言ったシンさんを軽く叩くルイさん、2人のやり取りに寒さがマシになったことがわかって安心する。

シン「言うに決まってんだろ…ありがとうございます…」

『あぁ、無理はしないでくれ…』

先ほどよりも歩けるようになったようで私は最後にマッチの方に戻る。

マッチ「すまねぇ…恩に着る…」

『…そこまで気にすることじゃない、…死んだら何もかも終わりだからね。』

マッチ「あぁ……」

3人の様子を見て、本当に安心している表情のマッチ。だがマッチ自身に膜をかけられていないので肩に手を置いて、全身を渡るように膜を張る。

マッチ「う、ぉ……すげぇな…体感が全然違う…」

『うん…よし、っと……』

張れたのを確認し、肩から腕に少し手を滑らせ温度の確認をしたが問題なさそうだ。

マッチ「ありがとよ……さ、根性見せろよ、ラム。」

お礼を言って部下の方を向いたマッチを確認して、私自身にもきちんと膜を張る。

(…さてここからが集中しなきゃな…膜とその温度を維持しながら……ん？)

そう目の前を遠くに光った何か。こんなところに光があるわけがない、という事は…！！

『トリコッ！！サスツルギだ！！！！』(ヒュンッッッ！)

トリコ「！！！」(ガッ！！)

私の言葉に即座に反応し、向かってきたサスツルギ…大きい氷柱みたいなものを手でつかんで止めてくれた。

トリコ「…流石だぜ、A…皆！風上からサスツルギが飛んでくるから気をつけろ！！また来るぞ！！！」

大きな声で後ろに届くようにトリコは振り向いて告げた刹那サスツルギが銃弾のようにすごいスピ―ドで向かってくる。

各自武器や構えを取る…トリコとマッチのおかげで、私達はそこまで怪我も追わずに済んだ。
　
　