【トリコ】彼らの愛者ｰハシモノｰ6 (ページ45)

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間一髪ページ45

　
トミー「こ…これは…」

鉄平「いずれは…グルメ世界遺産に認定されるかもしれねぇ……そんなショーウィンドーを壊すんじゃねーよ、美食會！！」

トミー「て…てめーは…！！！」

鉄平「食材の調達も、あんまり度が過ぎると引っ捕らえるぜ…」

ビシっとトミーを指さし、今にも戦闘になりそうな2人。トミーも相当消費しているようで口調が荒々しい。

トミー「再生屋、鉄平…！てめぇだったか…虫をノッキングしてやがったのは！！」

鉄平「…………」

トミー「なんとか言えコラァッ！！！」

顔には血管が浮き出ていて目を吊り上げ、血走っているトミー。完全に冷静じゃないことがわかり私は慌てて彼に駆け寄る。

『！トミー！！』

トミー「！、っA…！何でそいつと一緒にいる…！」

『っ、トミー…！』

血だらけで、体系が大きく戻っているのを見て、重りを外し、口の中の牙を剝き出しにしているトミーに言葉を詰まらせる…あまりに怪我が酷い。

トミー「Aに、っこの姿を、見られたくなかったのによぉ…！！」

鉄平「…喋れば喋るほど言葉の体重は減り、やがて空気のようにフワフワと重みの無いモノになってしまう…」

トミー「っち…再生屋が一体何の用だ！？誰かにボクらの捕獲でも依頼されたか！？」

鉄平「いや…お前らに用はねぇ……オレの目的は別にある。ただし、オレの仕事の邪魔をするなら…捕らえたっていいんだぜ。美食會副寮長、トミーロッド。」

トミー「あ゛ぁ？」

そう冷静に言い放った鉄平の言葉が挑発だと取ったようだ、眉を寄せて不快そうに歪む表情を鉄平に向け、戦闘に入ろうと…あの怪我では…流石のトミーでも、きついと私は悟る。

部下1・2「「副寮長！！」」

(マズイ！冷静じゃない！！鉄平はあのノッキングマスターの血を引く男！！)

トミー「上等だぁ小僧がぁあ！！誰を捕らえるっ…A！！」

鉄平とトミーの間に入り、トミーの目を捕らえる。怒りに気が飲まれているようで、いつもの冷静な彼じゃない。

『トミー、落ち着け…』

トミー「っ、どけよ…Aっ…！！」

落ち着かせるよう少しずつ近づいていく。そんな私に動揺が隠せないトミーは上げようとしていた拳をわなわなと震わせギリギリで止めて、キッと私を睨むが、そんなよりも怖いことは。

(腕がそれに胸に3つの穴…アドレナリンやら怒りのせいで感覚が鈍くなっているようだ…このままだと、マズい……)
　
　