【トリコ】彼らの愛者ｰハシモノｰ6 (ページ23)

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到着、山上！ページ23

　
小松「は、はい…ひゅー………い、生きて…なんとか生きて、はぁ……たどり着けて……よかったで、す……」

トリコ「あぁ……よく頑張ったな。根性あるよ、お前は。」

体を起き上がらせて小松くんはまた自分の力で立つ。私もトリコも美食屋ではない、一般人のはずの彼がここまで来るという事実に尊敬を抱く。

シン・ラム・ルイ「「は、はぁ……はぁー……」」

マッチ「…お前らもよく耐えたな。それでこそグルメヤクザのはしくれだぜ…お前らがもし大自然なんかに負けちまったら…オレは誰に敵討ちしていいのかわからねぇからよ…！」

ルイ「は…っ、…副組長……」

各自思うところがあるようだ。何がともあれこのメンバーが1人もかけることがなくてよかった…

滝丸「少し休憩しますか？」

トリコ「いや、先を急ごう。この山のどこかにセンチュリースープがあるんだ……！膳、は急げ！だぜ…！」

そう言い放ったトリコは格好がついた…ように見えたが、もうお腹の音がすごい。グゥウ、キュルルル…と主張してくる腹の音に私も小松くんも苦笑いだ。

滝丸「…トリコさん…まさか……ただお腹が空いているだけじゃ……」

小松「あ、そのとーりですよ、ね？Aさん？」

『あぁ…まあ、ある意味純粋だよな…』

ルンルンとスキップしながら氷の山に入っていったトリコを追うように私達も中に入った。

小松「ふわぁ……す、すごい……なんて綺麗な氷なんだろう…アイスヘルの氷がこんなに美しいなんて……！」

毛皮をかぶった小松くんが入ってしばらく歩いた空間キラキラとダイヤモンドのような氷に釘付けになっている

トリコ「おい、小松！もう毛皮を脱いでも平気だぜ！」

小松「え！あ、ほんとだ！！さっきより暖かくなってる！！！」

トリコ「案の定、風も止んだな…あの異常な強風はこの大陸特有の局地風。」

『ほぉ…ではメタンハイドレートの影響で温まった氷山に寄せられた大気が、一気に大陸の外に向かって吹き返したものが…あの風か？』

トリコ「あぁ、そう言う事だ。」

小松「な…なるほど～～…そもそもこの時期にアイスヘルに近づくこと自体が危険な行為だったんですね……」

トリコ「ん、だがこの時期じゃなきゃ解答されたセンチュリースープは手に入らねーからな…」

小松「うーん…でもまさか、氷の番人まで凍るほどの寒さとは……」

その言葉に私は訂正をする、氷の番人が凍る、という事は…
　
　