Sevens....... (ページ16)

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紅一点と本高くん 4 ページ16

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克「…ただいま」

克樹って結構気にしいな所あるよね、なんて話しながら笑っていると克樹がコンビニの袋片手に帰ってきた。少しだけ息切れしているように見えたので走って来てくれたみたい。

水と薬と…あともうひとつ何か入っているけど遠くてよく見えない。

克「…これ、はい」

『うん、ありがとう (笑)』

克「なんで笑ってんの」

『いや、嬉しいなって (笑)』

克「ちょっと…！！」

テンションがいつもより低くてしゅんとしている克樹が怒られた犬みたいで頭をわしゃわしゃと撫でてあげると嫌そうに逃げられた。

でも、少しだけ表情が元に戻ったような気がしたので、これからはもう少し克樹にも頼った方がいいのかもな…なんて思った。

ちなみに嶺亜や矢花は必死に笑いを堪えている。大光に至ってはさっき普通に声を出して笑いそうになっていた。まあ克樹はそれに気づいてないっぽいので大丈夫だとは思うけど。

『薬と水と…あ、これ、』

ずっと気になっていた薬と水以外のもうひとつの正体はいつも私が食べているチョコレートだった。しかも今はなにかのイベント中らしく、パッケージの裏には

「頑張りすぎないようにね」

なんてメッセージ付き。

嶺「なになに？…って、なんかほんとに克樹っぽいね」

『うん、でも生理中にチョコレートってあんま良くない…痛っ！ごめんって！』

嶺「克樹も多分一生懸命考えてるんだからそんなこと言わないであげて (笑)」

『…そうだね (笑)』

やっぱりどこか抜けている所までがワンセットなのが可笑しくてつい笑っていると、嶺亜に頭を叩かれてしまった。

まあ、なんというか、こんなところも克樹らしいなぁ…なんて思いながら買ってきてくれた薬を水で流し込んだ。

お陰様で雑誌の撮影が始まる頃にはだいぶ痛みも治まっていたので、いつもよりは楽に撮影ができた。

撮影中、ちらっと克樹の方を見ると目が合ってすぐに逸らされてしまった。多分まだ心配してくれているのだろう。すぐに逸らさなくてもいいのに。思春期の中学生男子みたい。(笑)

次の日、また克樹になにかしようか？と朝一で聞かれ、水を買ってきて欲しいと頼むと嬉しそうにコンビニに走っていった。

パシリみたいにして申し訳ないな…と思いつつも少しだけ可愛いな…なんて口に出したら嶺亜に笑われそうなので秘密にしておこう。

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