【文スト】闇を知る少女 参

決闘 ページ2

NOside


エリスが再度巨大な注射器を振り落とす


キン


福澤は刀で受け止め


「ぐッ…」


福澤は踏み込む


「うぉおぉおぉぉぉお!」


銀狼が吠えた


次の瞬間エリスの体が幾つにも別れ


鴎外の体から鮮血が噴き出る


「ごめん リンタロウ……


先に向こうで待ってるね」


サァァァ… と云う音と共にエリスの体は消える


「矢張り……こうなりましたか
済まないねエリスちゃん……」


チャキ


刀を仕舞う音が響く


「これが"三刻構想"の終焉だ」


「"三刻構想"……」


戦後の混迷期__________
昼を軍警と特務課が


夜を
ポートマフィアが


そして夕刻を
探偵社が
取り仕切り



街の均衡を
保つ構想


「その構想を実現し 夏目先生 は引退された」


「最強と噂される先生の異能も 結局判らず仕舞でした
福沢殿 死ぬ前にお伝えしたい事が」


鴎外が言葉を紡ぐ


「探偵社とマフィアは等価ではありません 福沢殿が死ねば闘争は終結する
然し_________



私が死ねばマフィアは制御不能の報復に走り」


「……!!」


「より血腥い組織戦となります」


福沢が驚き固まる


鴎外は其処を見逃さなかった


トッ


鴎外の投げた手術刀(メス)が 福沢の喉元に突き刺さる



床に鮮血が広がって行く


「ぐっ…」


よろよろと鴎外が立ち上がる


「済みません福沢殿
武では勝てぬ故……汚い弁舌戦に持ち込ませて頂きました」


福沢がある一点を見詰める


視線の先には一匹の猫


福沢は其の侭目をつむる


「これも…宿命か」


「残念です」


懐から再び手術刀を出す


ガタｯ


「「!?」」


一匹の猫が倒壊した建物を見詰める


次の瞬間猫の姿が歪む


「全く」


完全に人の姿へと変わる


「面倒な奴等じゃのう
御前等は!」


「な……」


「夏目……先生……?」


鴎外と福沢が驚きを顔に出す

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