人間でいたい ページ30
自分の変わり果てた姿を見た後、私の行動は迅速だった。
朝ごはんを作り、身支度を整えて、置き手紙を書いた後、家を出て鍵を閉めた。
二人があの叫び声を聞いて起きなかったのは、心配だけど助かった。
そして、ある人へと電話をかけた。
「もしもし、Aだけど…、今から会えない？」
・
・
「なるほど、それで俺だったのか」
その人物は、納得したという風に笑う。
「そうだよ。今のところで一番鬼呪の知識があるのは帝ノ鬼。帝ノ鬼で一番力があるのは柊。その中でトップであり、なおかつ私の体をよく知っている人物。
その条件で当てはまったのは、暮人。あんただよ」
検査用の服を着て、ぶきみなほど白い部屋で暮人と二人きり。ロマンチックもくそもない。
あの後、私の姿を見た暮人は早急に、早急すぎるぐらい研究者１０名ぐらいと部屋を提供してくれた。血はドパドパぬかれたので少しくらくらしている。
現在、調査中だとかなんとか。
「あー、最近無茶苦茶したからなぁ。リスクはあるって思ってたけど、まさかこんなことになるとは」
「そういう、その場しのぎで生きていける方法を教えて欲しいものだが」
「うう、言い返せない。でもこれで、嫁入り話はなくなったんじゃない？確かに暮人は人間じゃないけど、私はさらに人間じゃないから。」
「別に柊のためならバケモノの嫁も悪くない」
「え？」
バタン。
そこでドアがあいた。白衣を着た人。研究者だろう。
「暮人様、結果が出ました。研究室へ……」
「ついてこい、A。」
「うわっ、手ぇ引っ張んないで！イタタタ」
そこで見たものは、衝撃的だった。
研究者達の目は輝いていたけど、そんな気持ちとは反比例するように心が沈む。
力の使いすぎによる体の負担、ストレス。
それらを耐えるために鬼に近付く、私の体。
今私には超人的な力があるけど、それらを次に使ったら鬼になる確率、6割。
その瞬間。私の体に、怯え、恐怖、吐き気が疼き、ガクガク震えた。体が熱くなってくる。
怖い。怖い。やだよ。完全なバケモノになって、皆のことも忘れて、お兄ちゃんのようなあの姿になるなんて、やだよ。
いや、その前にこのまま鬼になるまで待たされて、柊に、帝ノ鬼に人体実験されるかもしれない。怖い、怖いよ。やだよ。まだ私、人間でいたい。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
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ラッキーナンバー
8
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西 - この方角に福があるはずです
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シギー(プロフ) - かれーるーさん» うわああああ！嬉しい！そんなこと言ってくださる人がいるとは……！消しませんよー小説はそのままで、ストーリーの細かな所とキャラクターの位置づけぐらいが変わります。 (2016年11月23日 2時) (
レス) id: d641d93892 (このIDを非表示/違反報告)
かれーるー(プロフ) - もし、そうであれば冬休みぐらいの時期までに読みかえさなくては………。 (2016年11月22日 22時) (レス) id: a43b391270 (このIDを非表示/違反報告)
かれーるー(プロフ) - ゼロから書き直すの頑張ってください！！楽しみにしてます！で、聞きたいんですが、今ある『照らす光は』は、消されてしまうんですか？？ (2016年11月22日 22時) (レス) id: a43b391270 (このIDを非表示/違反報告)
シギー(プロフ) - 葵 智帆さん» ふふふ。これからもっと色んな展開が見れますよ (2015年12月22日 15時) (携帯から) (レス) id: ebc293c311 (このIDを非表示/違反報告)
葵 智帆(プロフ) - 初コメ失礼します。 暮人さんと結婚しちゃうんですか！？ 流れ的に深夜かグレンかなーと勝手に予想してたのですが、暮人兄さんですか！？ 驚きを隠せず、勢いでコメしてしまいました…。 この先の展開がすごく楽しみです！ これからも頑張ってください！ (2015年12月21日 23時) (レス) id: ea4beaa562 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シギー | 作成日時：2015年12月19日 18時
