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大将大将って、いつもあるじさんにべったりだった厚に、さっきの言葉は酷だったと思う。
お兄さんと話すあるじさんはいつもより声が高く、口調も違った。
ボク達に見せていた顔は、やはり偽りで、無理をしていた…そう思うと胸が苦しかった。
厚に腕を引っ張られ、この場から離れつつあった時、あるじさんはまた口を開いた。
『…でも、彼らをきちんと信頼してるし、何より皆のこと大好きだから』
ボクは確かに、この言葉を聞いた。
「大変だ!!!!皆聞いてくれ!」
本丸に戻るやいなや、厚は声をあげた。
平和な本丸に響いた厚の叫びは、すぐに刀剣男士達を大広間に集めた。
本丸に帰ってからというもの、厚もボクもパニックだった。
けど、ずっとモヤモヤしていた。
あるじさんは嘘をついていたかもしれない、でも同時に確かにボク達のことを大切に思ってくれていた。
あるじさんを責める気にはなれなかった。
出陣していたメンバーは既に皆帰っていて、本丸には全刀剣男士がいた。
ボクらが見たもの、全て伝えると、
刀剣男士達は個々に自分の意見を言い合った。
一「主は今まで嘘をついていた、ということですか…?」
堀「主さんに限って、そんなことないですよ。だって、僕の知ってる主さんは、無邪気で、そんな嘘が上手い人じゃ…」
ボクは、あるじさんの『信頼してるし、大好きなんだ』という言葉を厚達に伝えられないでいた。
皆が半信半疑だったその時、大広間の襖が開いた。
『ただいま…って、皆集まってどうしたんだ?』
あるじさんが帰ってきた。
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テラリウム(プロフ) - みなつきさん» 返信大変遅くなりました。好きと言って頂けてとても嬉しいです、完結までお付き合い頂き有難うございました! (2019年3月24日 2時) (レス) id: df9ed6c4dd (このIDを非表示/違反報告)
みなつき(プロフ) - 続編ありがとうございます!!このお話、とっても好きだったので!うれしいです! (2018年3月31日 17時) (レス) id: e9d1f159c4 (このIDを非表示/違反報告)
テラリウム(プロフ) - クルトンさん» コメント有難うございます!終わり…なんです(;_;)次回作、少し間が空くとは思いますが書くつもりでいるので、お待ちください(^^) (2018年3月29日 8時) (レス) id: 20aaa1ddde (このIDを非表示/違反報告)
クルトン(プロフ) - お、終わり....何ですかぁぁぁ!スッっっごく面白かったです!次も....作品作りますよね!?いや、作ってください!!これからも応援してます! (2018年3月28日 16時) (レス) id: 4cc1bb6772 (このIDを非表示/違反報告)
テラリウム(プロフ) - みなつきさん» コメント有難うございます!そのように言っていただけて、とても嬉しいです。完結までもう少しお付き合い下さい^^ (2018年3月27日 13時) (レス) id: 20aaa1ddde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テラリウム | 作成日時:2017年11月5日 19時