14 ページ15
意識が朦朧としている中、チュンチュンと鳥の鳴き声が聞こえた。
もう、朝か。
昨日は光忠と和解できた、大きな進展だったなぁ…なんて考えていると、誰かの声が遠くで聞こえた。
「…主…主!」
ああ、この声は。
『光忠、早起きなんだね…だってまだ…ほら、5時半だよ…』
私は大欠伸しながら、布団の中で伸びをした。
「主、昨日何でもするって言ったよね?」
…覚えていたのか。
和解できたから、その話は無かったことになったのかと思っていた。
『何をすればいいの』
「朝御飯の支度」
『へ?』
思わず間抜けな声が出た。
「いやだから、朝御飯の支度だよ。この本丸、人数が結構多いんだ。堀川くんと山姥切くんと歌仙くんと僕の4人じゃ、大変でね。手伝って欲しくて」
『待って、私、何でも、するんだよ?審神者部屋から一生出るなとか、神隠しするとか、そういうことかと…』
大真面目に答えた光忠に、私は慌てて言った。
「そんなこと言わないよ。ほら、着替えて厨房に行くよ。…後、僕だったから良いけど、他の刀剣男士にそういう事は言っちゃ駄目だ」
これは約束、わかったね?と光忠は念を押すように私に言った。
『うん…?わかった、約束する』
私がそう言うと、光忠の表情が柔らかくなり、私の頭を撫でた。
『…!それもっとやって、光忠!あのね、鶴ちゃんも良くやってくれたの』
「…そう、言ってくれればいつでもするよ。後、主はこんなにも甘えん坊で女の子らしくて可愛い子だって、皆に早く言いたいね」
悪戯っぽく笑う光忠に、私は自分の頬が熱くなるのがわかる。
『ばか!からかってるんでしょ!!着替えるから少し外にいて!!』
私は彼を部屋の外に押し出して、五分待ってて!と言い襖を閉めた。
『今のは酷かったか…後で謝ろう』
ひとりになった部屋で私はそう呟いた。
326人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
テラリウム(プロフ) - みなつきさん» 返信大変遅くなりました。好きと言って頂けてとても嬉しいです、完結までお付き合い頂き有難うございました! (2019年3月24日 2時) (レス) id: df9ed6c4dd (このIDを非表示/違反報告)
みなつき(プロフ) - 続編ありがとうございます!!このお話、とっても好きだったので!うれしいです! (2018年3月31日 17時) (レス) id: e9d1f159c4 (このIDを非表示/違反報告)
テラリウム(プロフ) - クルトンさん» コメント有難うございます!終わり…なんです(;_;)次回作、少し間が空くとは思いますが書くつもりでいるので、お待ちください(^^) (2018年3月29日 8時) (レス) id: 20aaa1ddde (このIDを非表示/違反報告)
クルトン(プロフ) - お、終わり....何ですかぁぁぁ!スッっっごく面白かったです!次も....作品作りますよね!?いや、作ってください!!これからも応援してます! (2018年3月28日 16時) (レス) id: 4cc1bb6772 (このIDを非表示/違反報告)
テラリウム(プロフ) - みなつきさん» コメント有難うございます!そのように言っていただけて、とても嬉しいです。完結までもう少しお付き合い下さい^^ (2018年3月27日 13時) (レス) id: 20aaa1ddde (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:テラリウム | 作成日時:2017年11月5日 19時